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季語: 泥鰌鍋


① 君がため泥鰌鍋気合ひの厨

(きみがためどじょうなべきあいのくりや)

② 泥鰌鍋小骨巧みに躱す箸

(どじょうなべこぼねたくみにかわすはし)

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子どもの頃、家で時々母が柳川鍋を作っていました。亡くなった父の好物でした。
ぬるぬるしてて気持ち悪かったという母。母自身は食べたいと思わず、子どもたちも無し。父だけの特別な一品だったそう。
細くて開くことができず、丸ごとの泥鰌を使っての柳川鍋。母曰く、父は器用に小骨を避けて食べていたと思うと。
ということからの、今日の二句です。

①は、三段切れを回避しようと、苦し紛れの破調です。

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トップの画像は、あやさんのイラストをお借りしました。

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