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季語: 初雷、虫出しの雷、と、推敲(小米花、雪柳)と、出直し(陽炎)

① 新天地小気味よく虫出しの雷

② 初雷や欠けたる皿へ別れ告ぐ


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① ここへ引越してきて初めての春を過ごしています。春の雷は数回鳴って終わることが多いという説明を読んだので、「小気味よく」としてみました。

② 少し前から、キッチン内の整理をしています。欠けたまま、使うこともなく何年も保管していたお皿を、数枚処分しました。下五の「別れ告ぐ」は、もっとよい表現があるような気がします。

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推敲

◇元句:手刺繍のレース仕立てや小米花

小米花白きドレスに咲く刺繍(花留さん)

手刺繍の真白仕立てや小米花

元句の「レース」は夏の季語でした。

◇元句: 地を水を揺る白き波雪柳

雪柳白き水面へ降りそそぐ

(ゆきやなぎしろきみなもへふりそそぐ)

水辺に咲いている雪柳が、雪柳が映っている水面に向かって枝垂れている様子です。

皆さま、貴重なご指摘やご感想、アドバイス等、本当にありがとうございました。

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出直し(陽炎)

青信号陽炎も吾も発進す

(あおしんごうかげろうもあもはっしんす)上五字余り

運転中に赤信号で止まっていたら、少し先の景色が歪んで見えました。え?もしかして、陽炎?昨日、具体的なイメージが湧かずにあんなに苦しんだというのに、まさかこんな近くで会えるとは。考えてみたら、当地は一日のうちの寒暖差が非常に大きく、今朝は1度、日中は18度。晴れて風は無し。陽炎が立つ条件にぴったりでは?(と、思っていますが、もしかして単に私の視力が低下しているだけ、という可能性もゼロではありません。)陽炎と私の間には常に一定の距離があるので、私が進むと陽炎も進み、私が停まると陽炎も停まる、という光景を詠みました。

トップの写真は、梨の花だと思います。雪柳は見かけませんが、真っ白な梨の花が満開を迎えています。

いつも本当にありがとうございます。よかったらご意見やご感想など、今日もよろしくお願いします!