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✈︎ 秋の雑詠(2023/9/29)


同胞はらからの帯締めあへる良夜かな

良夜/仲秋(天文)

→ はらからの帯結びあふ良夜かな

(投稿後に「締める」よりも「結ぶ」の方が合っているように思えてきて、変えました。「同胞」も平仮名に変えてみました。情景が伝わるかどうか、不安がありつつです。)


名月や琴を奏づる抜き衣紋えもん

名月/仲秋(天文)


惜別の夜空の白し虫時雨

虫時雨/三秋(動物)


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中秋の名月、満月の宵に、当地の地元の大学の東アジア学という学部の主催で、お月見イベントがありました。東アジア出身の大学関係者や、これらの国の言語や文化を学んでいる学生さん達の、様々なパフォーマンスがありました。
英語と日本語で、俳句、短歌、連歌の発表もありましたが、屋外でのイベントだったためか音が割れてしまって、あまり聴こえず残念でした。

一句目。
私自身は大学とは無関係ですが、皆さんにつられて一緒に浴衣を着ました。浴衣なんて最後に着たのは20代!?しかも自分で着たことも無いのに、動画を見ながら適当に帯を締めたら全然おかしくて。会場に着いてから、着慣れているという方が、あーでもないこーでもないと直してくれました。

二句目。
その、帯をいろいろやっていた時に「ある程度衿を抜いて着た方が美しく見えるのよ」と聞きました。確かに。子どもはともかく、適度に抜いてある方が艶っぽいですよね。
昨夜はお琴やハープの演奏もあって、奏者の方の弾くお姿も大変素敵でした。
「抜き衣紋」は、今回調べて知った言葉です。

三句目。
イベントが終わって静かになったところで、気づけばいっぱいの虫の声。当地は自然あふれる地で、虫も鳴き放題です。
宴の余韻にいつまでも浸っていたいような中で、泣く泣く(大袈裟!)帰路につきました。

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見事に上がった大きな満月と、楽しかったイベントの興奮がまだ冷めず、独りよがりな句になっているかもしれません。
甘口から辛口にて、よろしくお願いします!