✈【俳句幼稚園弐: 「ま」】


① 巻き舌の猛練習や納豆汁

まきじたのもうれんしゅうやなっとじる

(納豆汁/三冬)


② 満中陰どら焼き積みて鈴冴ゆる

まんちゅういんどらやきつみてりんさゆる
(冴ゆ/三冬) 上五字余り


◆◆◆◆◆

① 愛読させていただいているnoterさん、初瑠さんの今日の記事に、スペイン語の「巻き舌の練習」のことが書かれていたところから、思いついた句です。
納豆汁(なっとうじる)の子季語に「なっと汁」があるので、今日の句での季語は、「納豆汁」と書いて「なっとじる」と読みたいところです。どうでしょうか。
納豆汁(すりつぶした納豆が入っているお味噌汁)は食べたことがありませんが、たぶんネバネバは減って、適度なとろみが残る程度なのではないかと思います。


② 「満中陰」は、西日本方面で広く使われているという、四十九日(七七忌)を指す言葉です。
静岡県東部出身の私はこれまで聞いたことがなく、この秋に亡くなった義父の仏事の諸々を進めていた中で、知りました。

「中陰」とは人の死後四十九日の期間の事を指します。

「満中陰」は「中陰が満ちた」、つまり、四十九日の忌明けを迎え、死者が無事に成仏したことを言います。
満中陰志は主に西日本を中心に使われる言葉で、忌明けに法要を無事に済ませたご報告と葬儀や通夜へ参列してお悔やみを頂いた事への感謝の気持ちに贈る品物の事を指します。

香典返し.JP

先月下旬、義父の満中陰の法要が営まれました。葬祭場の祭壇のお供え用に、どら焼きも手配しました。当日は雲一つない快晴だったそうで、お坊さんの鳴らす鈴の音(リン=「チーン」と鳴らす仏具)が、きっと冴え冴えと響いただろうと思います。


◆◆◆

トップの画像は、たけのこさんのイラストをお借りしました。


今日も見事に食べ物句です。食べ物から離れようと考え始めるのに、なぜか行きつくところは、食べ物💦

ここまでお読み下さり、ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします!