見出し画像

✈︎春の雑詠 5/4 〜春の宵、蔦若葉、春深し、春曙、花のころ、夏近し〜


レコードのノイズにはやる春の宵

(春の宵/三春)

蔦若葉チベツトの書家つつましき

(蔦若葉/晩春)

コーヒーに小鼻の膨る春深し

(春深し/晩春)

じわじわと春曙を吸へる銀表紙

(春曙=しゅんしょ/三春)

花のころ折り目正しき杖の音

(花のころ/晩春)

両の眼の入りし達磨や夏近し

(夏近し/晩春)

◆◆◆◆◆

一句目。
先月、レコード盤の音楽を聴く機会がありました。曲が始まる前のノイズからワクワクしました。

二句目。
チベット医学関連のワークショップに参加しました。講師の方のご主人がチベットの方で、チベットの書道の師範(と呼ぶのかわかりませんが)の資格を持っているとかで、作業の合間にサラサラっと文字を書いてみせてくれました。トップの写真です。
たまたまこの同じ日に、大木に巻きついた太く枯れたような蔓から、蔦の若葉が出ているのを見かけたので、取り合わせてみました。

三句目。
春になって、普段よりさらに鼻が効いていなかったのですが、この1週間ほど、急に色々な匂いがするようになりました!朝のコーヒーの香が嬉しい♪

四句目。
朝はまだひんやりする日もありますが、日の出が見えるのが嬉しくて、毎朝10分ほど、ベランダに出てお気に入りの句集(天の川銀河発電所)を読んでいます。銀表紙は、銀色の表紙の本のことです。

五句目。
時々、年配の方が杖をついて歩いているのを見かけます。たぶん同じアパートの住人さん。このアパートの敷地内では、ウォーキングやランニングをしている人が多いです。
「花のころ」という季語を使ってみたくて詠みました。

六句目。
上の子が、やっとやっとやっと試験に合格して、念願の資格を取得しました!!
さてこれから就活。良いところと御縁がありますように。
ずっと片方の眼しか入っていなかった達磨に、ようやく二つめが入ったのですが、「両の眼の入りし達磨」だと、以前から両眼が入っていたという景になってしまうでしょうか。うーん。

◆◆◆

春を惜しんでいます。
当地の夏の暑さと湿気は大変なものだと、複数の人から脅されて(!)います。
どのような夏が来るのかわかりませんが、季語と共に、楽しく乗り切っていきたいです。

どれか一句でも、ご感想やアドバイスなどいただけたら、とても嬉しいす。
いつも本当にありがとうございます!