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季語:葦の角、葦牙

① 常若に水縁取るや葦の角

(とこわかにみずふちどるやあしのつの)

② 葦牙へ並び拝む朝日かな

(あしかびへならびおろがむあさひかな)

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① 常若は、常に若々しく美しいという意味です。葦の角の若くみずみずしい様子と、その周りで浄められている水の様子です。「あしかび」は古事記の数多の神々の中で、四番目に登場される神様の名まえにも入っているのですね。太古の昔から「葦の芽」は成長と生命力の象徴とされてきたと、そして、葦は水を浄化する働きを持っていると、今回も季語のお陰で知ることができました。

それにしても、なぜ「カビ」なのだろうと思ったら、【「牙」を「かび」と読む理由は明らかでないが、古代日本語に《芽吹く》の意を表す「かぶ」という動詞があり、その名詞形「かび」を「芽」に通う「牙」字で表したものと思われる。】というツイッターのお題の先生の解説を、紫乃先生が教えてくださいました。自分でも調べられることだったのに、すみません。ありがとうございます!

芽吹きとカビが同じ語源?と一瞬驚きましたが、考えてみたら、どちらも水があるからこそのものですね。

② 葦牙と一緒に、伸びや深呼吸がしたくなるような早朝の水辺の散歩。以前住んでいた地域は水が豊かでした。湖や池や川などの近くには、葦の仲間と思われる植物がわさわさしていました。トップの写真、葦とは少し違うかなぁ。


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