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企画参加: 忘れられないあの人

いつもとても楽しい、温かな企画をしてくださるラベンダーさん。今回も参加させていただきます!


① けん玉の認定試験秋の朝

(季語: 秋の朝/三秋)

② 星月夜ひとの名まえの生まれをり

(季語: 星月夜/三秋)

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①長男が中国の日本人小学校一年生だった時の、当時30代だったと思われる担任の先生。
「日本では、自分のような年齢の男性教師は、高学年の受け持ちしかさせてもらえません。一年生の担任ができて、本当に幸せです。」
その情熱を、まっさらな一年生に注いで下さっているのがよくわかりました。
百ます計算というのを知ったのも、この先生のお陰。外来語を極力使われなかった先生。
この2年後から、英語での教育を受け続けた長男が、曲がりなりにも日本語のセンスを持っているのは、この先生のお陰です。
日本けん玉協会の審査員資格をお持ちで、子ども達はけん玉も教わりました。けん玉は、集中力はもとより、柔らかな膝づかいが肝だということを知りました。クラスの保護者達までもけん玉に夢中になりました。
親子で忘れられない先生です。今は闘病中でいらっしゃると。ご回復の祈りをこめて、今回の企画に詠ませていただきました。

② 中国の後に引っ越したアメリカ南部、子どもたちは現地小学校に編入しました。
先輩駐在お母さん達から、英語で発音しにくい名前の場合、呼びやすいニックネームを持つのもオススメよ、とアドバイスをもらっていました。

編入の数日前に、校長先生と各担任の先生にご挨拶に行った時。
「娘の名前は発音しにくいと思うので、何か呼びやすいニックネームを考えているんです。」
という、私の言葉を遮るかのように、
「何をおっしゃっているんですか?お子さんの大切な名前を正確に発音するのは、当然のことです。私のこの発音で間違っていませんか?」
と、娘の担任の先生。発音しにくい娘の名を、繰り返し練習して下さるのでした。

その後現在に至るまで、子ども達はきょうだいどうしや友人達と、ニックネームで呼び合っていることも多いです。ニックネームが、自分の元々の名をないがしろにしているとは、全く思いません。
ただ、あの時の先生の断固とした様子でのおひと言は、「郷に入っては郷に従う」ことと、「郷に入っても自分の大事なものは守り続ける」こと、物ごとにはこの両方があることを教えてくれました。その後も続いている海外生活で、私の中でとても大きな柱となっています。

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長々と語ってしまいすみません。
結構前にこの記事を書いてはあったのですが、もう少し文を短く直そうと思っていました。が、気づけば今日が締切。(ですよね!?)長いまま投稿してしまうことをお許しください。

ラベンダーさん、今回も素敵な企画をありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。