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季語:芽柳、柳の芽、と、推敲(葦牙、引鳥)

① 芽柳をなでゆく君の三分刈り

② 柳の芽瀬戸のふたりの船出かな

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① 芽柳って、どのくらい垂れているものなのでしょう。そこまで低くは垂れていない木を想像しての句です。

② どんな情景が浮かんだでしょうか。これは、倉敷の美観地区を流れる川を、新郎新婦(結婚式や前撮り)や時にはその家族なども一緒に、舟に揺られていく様子です。河畔には柳の木が植えられています。

本当は、「芽柳のなびく小舟や綿帽子」と投句する気満々だったのですが、直前になって「綿帽子」が冬の季語とわかり、断念。角隠しや白無垢ではなく、綿帽子を使いたかったのに。残念でした。

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推敲

◇元句:葦牙へ並び拝む朝日かな

葦牙や拝む朝日の瑞々し(花留さん)

◇元句:引鶴や子と悩み来し母語の維持

引鳥や子の母国語に悩みし日(鶫さん、てまりさん)

季語の引鶴を、「引鳥(ひきどり)」にしました。「引鳥」は春の季語「鳥帰る(日本で越冬した渡り鳥が、春、繁殖地の北方へ帰ること)」の子季語です。今回は、鶴というよりは、海や大陸を渡って移動する「渡る」鳥だからこその内容。「引鳥」という季語があってよかったです!

皆さまありがとうございました!

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