別に君をめちゃ求めてるけど(22.09.28)

・今日の日記は昨日の話。推し香水が届きました。今回依頼したのはScentlyさんのです……。

・とても素面では開けられないので、ハイボール一本摂取してから小さな段ボールを開けた。ほろ酔い状態だったので蓋がバリバリになってしまった。中の綺麗な箱にかかっているのは、走吾くん(依頼した創作キャラ。推し。昨日のnoteで少し言及している)のイメージカラー・シルバーのリボン……(Scentlyではキャラのイメージカラーも記入する欄がある。三色まで)。

 本当に私の依頼に基づいた品物が入ってるんだ、と思い、「ハァ~~……」と長い溜息が漏れた。箱を包むビニール袋を開けて匂いを嗅いだ。こういうOPP袋特有の化学物質の匂いがした。

・箱を取り出したはいいものの、なかなかリボンを解く勇気を持てない。怖すぎる。その怖さに比例して、私、走吾くんのこと大好きなんだな……などと思う。やがて意を決して、そっとリボンを解いた。

 香水のボトルと、香りの解説レター。解説レターの印刷はやっぱり私が記入したイメージカラーで、青→銀のきれいなグラデーション……走吾くんの髪色そのまま(彼は銀が上だけど)……。開けて匂いを嗅いでみる。まだ全然わからないが、優しい香りがする、ような、気が、する。

・まずは解説レターを見ず、とりあえずスケッチブックを切り取ったものに一吹きしてみた。何を恐れてるって、香りの解説レターを恐れている。ファーストノート:爽やかですっと抜ける感じ。シャープな印象の香り? ミドルノートに変わるまで時間がかかるので、恐れながら解説レターを取り出した。とりあえず後ろから透かしてみた。めっちゃ長文だ……。怖い……。

 あぁ〜(四散)。正直申し上げて、オーダーシートには極めて無理難題を書いてしまった。第一印象と実際の違い、というところに第四印象くらいまで書いたのだ。すなわち見た目はバチバチのサブカルオシャヤンキー、中身はオタクくん、さらに中身は不本意なヤリチ◯、さらに中身は毒親持ち女にトラウマ持ちの自己評価低男、という……。ただ本質は優しさという部分は強調したので、見た目⇄優しい中身、という部分をピックアップしてくれたようだ。と、冷静に書いているのは一夜過ぎているからであって、読んでいた時は「あっ確かにこれ柚子の……鋭! 匂い鋭!」というのと、ミドルノートへの待ち遠しさに支配されていた。
 香りが移り変わって、ミドルノートが顔を出してくる。これが素晴らしく解釈一致で、解説レターには書いてないけど、もう完全に攻撃的な『男』の匂いなのだ。「ナツメグ、クローブ」これスパイスじゃないか!? と調べたらやっぱりスパイシーメンズ香水によく使われる香りの模様……。しかもナツメグは多く摂取しすぎると毒になるスパイスだ。ちょっとすごすぎないか? まあ、オーダーシートに「女避けのためゴリゴリメンズのスパイシー香水をよく使ってます」というようなことを書いたのは私なのだが……。
 で、ラストノート。香りのカドが取れてふわりと優しくなってくる。ミドルまでの香りは部屋にあるにはちょっとキツめだったけれど、ラストにもなるとなんというか、空気に溶け込むようなというか、周りを決して攻撃しないようなというか、そういう優しさ、穏やかさが走吾くんの本質として見えてきた。
 最初のシャープな香りは見た目の近寄り難さ、次のスパイシーな香りは男としてのセクシーな部分、最後に優しさが香る。その優しさも、徐々に優しくなっていく、というのではなくて、そこまでも確かにあった優しい部分がいよいよメインになるというか、優しさから今までの攻撃性が剥がれた結果という感じというか、文字書きのくせに上手く表現できず申し訳ない。

・つまり、天晴れということ。完敗です。

・ただ、一個だけ、「私を」包み込むなーー!! とはなってしまった。それは許してください。自分、己の存在を世界に組み込めないタイプのオタクなので……。

・ミドルノートまでが「男」すぎてとても外にはつけていけない(今回私は概念優先にしましたが、Scentlyさんでは普段使いを優先した香水を作ってもらうこともできます)から、枕(の上に敷いてる手拭い)に吹きかけて寝た。快眠であった。朝も髪の毛にほんのりラストノートが残り、たまに香って嬉しかった。

・ラストノートもいい香りなんだけれど、私はミドルノートまでのド『男』の香りもすごく好きだ。帰ったら嗅ぎたさがすごいけど、ミドルノートは有限……まあ、なくなったら再オーダーすればいいんだけれども。大事に嗅いでいきたい。


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