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田舎女子のどうでもいい嘆き

 子供の頃からミュージカルやバレエ、歌手などに興味を持っていた。

 しかし、私の住んでいる県自体が田舎で、コンサートホールも少なければ有名な歌手がコンサートをしたり、ミュージカルが行われたりする機会も少なかった。

 年々エンターテインメントに対する気持ちも強くなり、

“東京に行けばたくさんライブに行ける!ミュージカルも見れる!最高じゃないか!”

という軽い理由で東京近郊の大学に進学。

 実際に関東圏内で一人暮らしをしてみると、駅で路上ライブをしていたり、派遣のバイトでコンサートや舞台のスタッフとして働けたり、劇場で本場のオーケストラの生演奏と一緒にバレエが見れたり、とにかく田舎を出てきて良かったと思った。

(私の生まれたところは、路上ライブも行われない、派遣の仕事自体が少ない、本場のバレエとオーケストラを同時に味わえる、なんてことがほとんどありませんでした)

 

 しかし、このコロナ禍がひどくなる前に両親から帰ってこいと言われ、大学側もオンライン授業になったということで、実家に帰省している。もう半年ぐらい実家生活を送っている。

 実家に帰った頃は、都会の感覚に慣れてしまってあまりにもお店の無さに驚愕。洋服とか雑貨とか買えるお店ってあるの?と迎えに来てくれた母親につい聞いてしまったほどだ。

(ちょっと前まで自分も住んでいて生活に困らなかったのに……)

 それでも懐かしいと思う気持ちが強く、頑張って直した訛りもすぐ戻り、すっかり元の充実した生活を送っている。

 しかし!!そう思うのもつかの間!!

 だんだん田舎生活に飽きて、インスタグラムでおしゃれなカフェを見ては地元にはないという絶望感に浸っていた。もしおしゃれなカフェがあればUberEatsで頼めることもできるが、そもそも地元にはUberEats自体がない!!

(恥ずかしながら弟も大学受験のため上京した際に、UberEatsのロゴが入ったリュックを背負って自転車を漕いでいた方を見て感動したらしく、母に電話したそう)

 そして、何よりショックを受けたのが

     中心街が中心街じゃない!!

 私が実家を出る前までは中心街も人が行き交っていて、お店もまあまああった。けれども、今では店舗の入ってない建物が多く、廃れているように思える。子供の頃に感じた街の賑やかさがなくなり、とうとう私の故郷も寂しくなったのだと思った。

 確かに私は大学3年生。実家に戻らず、そのまま関東で働くかもしれない。そういった若者は私以外だけじゃない。そう考えると、若者も訪れやすいような活気あふれる街づくりをしなければならないと思えたのだ。

 そして私は衝動的に母に

    私、起業してこの街変えるわ!

と話していた。(まだ就活もしてない、世の中の厳しさを知らないあまちゃん)

 後日、会社を経営している父に相談をしたところ中心街に行くまでに駐車場が遠いから行きにくいし、そもそも若者が地元を離れているなか若者を呼び込むのは難しいんじゃないか?という話だった。

 理解はできる。しかし私のように以前の賑わいがなく、寂しいと感じている若者もいるはずだ。そして、街に行けば洋服店、雑貨屋、飲食店など、全て用が済めばいいのにと考えている人も少なくはないだろう。

 まだまだ世間知らずな私ではあるが、もし地元を活性化させられる機会があるのなら是非とも参加したいと思う。

(起業も少し気になるので勉強していこうと思います)

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