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【いちほの会】知って欲しい現状。

学生実行委員の佐藤喜一です!

第12回若者力大賞ユースリーダー支援団体賞「いちほの会」の勉強会についてお届けします。

いちほの会のご紹介

いちほの会は「一時保護所を子どもたちにとってより安心できる場所にしたい。」という想いを持った人たちが集まりできた団体です。
様々な境遇の子どもたちが、少しでも安心でき大切にされる実感を得られる機会を増やしたい。また、保護所の職員や関係者が日々感じている "子どもを大切にしたい" という思いを支えていきたい。
そのために、いちほの会は一時保護所について共に学んで考え・声を集めて届け・繋いでいく活動をしています。

私はその中でもスタッフ交流会という活動が気になりました。
スタッフ交流会では保護所職員以外に弁護士や里親など児童福祉に関わる様々な人がお互いの不安や悩みを共有し日々の現場に活かしています。
「子どもをケアするスタッフのケアが大切なんです」
これは児童福祉だけでなく高齢者福祉や教育など「人」によって支えられているすべての業界で言えることだと思いました。

勉強会について

いちほの会から2名のスタッフに参加いただきました。
まず、一時保護について制度や現状について教えていただきました。
次にいちほの会の取り組みについてお話しいただき、最後に学生の質問に答えていただきました。

一時保護について

一時保護とは虐待や非行などの理由により2歳から18歳の子どもを一時的(原則2か月以内)に保護する制度です。
そして、一時保護は信頼できる大人との出会いや保護の入り口であり、何かあった時の駆け込み寺です。だからこそ快適な環境でないといけません。

現状

しかし、一時保護所には、他の児童福祉施設とは違った特徴がいくつかあります。


一つ目は、様々な背景(親の入院、虐待、非行、障害等)がある子どもたちが入所しているということです。児童養護施設や障害施設であれば、その施設が子どもにとって良いという判断のもので入所決定されますが、一時保護所は保護を必要としている様々な子どもたちが一緒に生活をしています。
二つ目は、定員超過が起きるということです。定員はありますが、一時保護所の機能として保護を必要としている子どもたちを全員受け入れているため、特に都市部では慢性的な定員超過が生じています。少ない職員数で多くの子どもたちの対応をしなければならないという状況が生まれています。
三つ目は、一時保護所の性質上、状況によっては子どもの安全を守るために生活から突然切り離され、家族や友達への気持ちの整理がつかなかったり、急に今までと全く異なる場所で、知らない子たちと一緒に生活しなければならなかったりと、精神的な負荷がかかりやすい環境にもなります。また、保護期間中に今後のことを決めていくため、自分がこの先どうなるか分からないという不安も生まれやすいです。加えて、一時保護所職員に特化した研修は少なく、そもそもシフト制の仕事であるため現場対応のために研修に参加できない等、子どもたちを支えるための専門性を高める仕組みが不十分な現状もあります。

そのような中でも、子どもたちが少しでも安心して過ごせうような一時保護所を作ろうと、工夫を凝らしている施設も増えてきています

・一人用の浴室や個室が整備されている
・プリント学習ではなく授業が受けられたり通学ができる
・公園に行ったり映画見に行く(コロナで最近はできない)
・完食指導ではなく一人一人に合わせた食指導
・スタッフと子どもの距離が近い

感想

 いちほの会発起人の藤田さんは「虐待のニュースが流れると児相は何をしているんだという声を聞くが批判しても変わらない。現状を知ってどうしたらより良くしていけるか様々な人と一緒に考え、創っていきたいと思い立ち上げた。」と話していた。
 最近SNSで安全なところから批判している人をよく見る。私もその一人だったのかもしれない。SNSのTLに流れてくるニュースは複雑で深刻な社会課題がありそこに取り組んでいる人がいる。調べて現状やその人たちの存在を知ることが大切なのだと感じた。今年の若者力大賞はその視点で参加してみようと思う。

また、いちほの会さんが受賞された第12回若者力大賞の表彰式が5月11日に開催予定です。皆様のご参加お待ちしております!

佐藤喜一​

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いちほの会スタッフに教えていただいた動画です


勉強会の様子

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若者力大賞

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