見出し画像

月の女王

芥川賞を受賞した九段理江さんの「東京都同情塔」はおそろしく問題作だった。
文体があらかじめ翻訳されたかのようで読み続けるのがつらい。一体何語で書かれた文章なんだろうと思いながら読ませていただきました。
新しい印刷の匂いを嗅ぎながらザラ紙をめくるのは疲れる。あと何ページかしらと確認しながらの読書でした。
ただストーリーの筋立も分かりやすくキャストのキャラクターも単純で問題のアンビルトの女王を実際に葬ったのは誰かと突きつけられました。
慰霊碑としてのアンビルトな同情の塔が今も次々と東京に建設されて行くのだろうか。それは東京都だけにして下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?