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社交不安障害という病気をご存じですか?

実際に私がそうなんですけど、少し語っていきたいと思います。


社交不安障害(しゃこうふあんしょうがい、英: Social Anxiety Disorder: SAD)あるいは社交恐怖(しゃこうきょうふ、英:Social phobia)は、愚かに見えないかとか、場に合っていないのではとか、他人に辱められることに強い不安を感じるために、社交状況を避けたり、耐えていることによって、相当な苦痛があるとか生活に重大な支障があるという精神障害である[1]。対して、正常な内気は、単に知り合いのいないパーティを怖がるといったものである[1]。対して社交不安障害では、そうした社交状況においてほぼ毎回、動悸、下痢、発汗、時にパニック発作といった不安症状が起こる。

Wikiより抜粋。

簡単に言うと、人と接する事や人の居る場が苦手で、強い不安を感じるともに社会生活に支障を来している、という症状の方が当てはまります。

誰だって初対面の人には緊張するし、初めての事には戸惑うでしょう。

普通の人見知りとかあがり症と違うのが、そういう場面を繰り返して慣れようとしても慣れることができない、また生活に支障を来す、というところでしょうか。


強い不安を覚えると言われても、理解しづらいですよね。

痛みとか色彩、味覚なんかも感じ方はそれぞれで、どうやっても共有はできない。不安もそうです。

私自身、単なる人見知りなのだと思っていました。

幼い頃からこんな性格で、人見知りが激しいだけ、コミュニケーションが苦手なだけ。練習して挑戦して、反復練習をすれば普通になれると思っていました。

人前で声が出せないから、家で何度も練習してから絞り出す。

会話をしようとすると頭が真っ白になるから、話の上手い人を見て真似をする。

電話が怖いけど勇気を振り絞って出たし、バスや電車なんかも乗り方を細かく調べて、家族と練習した。

これだけ練習してもいまだに、レジに並べば汗が噴き出るし、電話が鳴る度にびくっとする。

人の集まる所は苦手だし、人の目がすごく気になるし、ちょっと出かけても疲労でぐったり。

それでも頑張ればなんとかなると思っていたんです。


予感はありました。

小学校のクラス替えで、訳のわからない恐怖を感じて、教室から逃げ出したくて大泣きしたり、10代の頃に家族で東京に遊びに行ったら新宿駅で具合が悪くなったり。

実際、ずっと不登校だったしね。どうも、中卒です。

20歳の頃、社会に出られるようになろうと頑張って、ひとつ挑戦をしてみたんです。

意味もなく湧いてくる不安をなだめて、悪い方へと流れていく思考を反対側にねじ曲げて、良い事だけを考えて。

結局、ダメだったんですけどね。

何か失敗をしたわけではなく、自分の許容量を超えてしまったみたいで、眠れなくなるわ、ごはん食べられなくなるわ、涙は止まらないし、何をしたって恐怖しか感じなくて、感覚的に言うと頭がパ―――ンッてなった。

そこから体調を崩して診断まで行くんですけど、治療を続けながら数年たっても引きこもりな生活を送っています。

子どもの頃からずっと、頑張れば、練習すればなんとかなるという精神でやってきました。本当にそれで出来るようになったこともあるし、成長はできたと思う。

しかし、どうしたって出来ないことはあるし、頑張っても苦手なモノは苦手のままで、その事実にガッカリしてしまった。


他にも不安障害の種類ってあるんだけど、全部と言わないまでも皆さんに知ってほしい。

不安障害の人は、その障害以外にもう一つ不安を持っている。

それは理解されない事。

具合が悪くなった時、それを回避する手立てはあるだろうか? 周りに迷惑をかけないだろうか? 恥をかかないだろうか? そういう事ばかり考える。

家族や友人に相談しても良いのか、理解してもらえるだろうか。目に見えない病気だからこそ心配になる。

一緒にいる人が自分の病気を理解してくれている、知っていてくれている、それだけで外に出るハードルが下がるんです。


この文章を読んで修造並みに「元気出せよっ!」って思った方は思いつく限り1番苦手なことを即実行して来てから言って。

もし、生き辛いなと感じている人がいるなら、ここにも居ると知ってほしい。

なんでこんなに人生ハードモードなんだと思うけれど、他にもハードモードの人は居るし、エクストラハードの人も居る。

道行く人がみんな楽しそうに見えるけど、その実つくろっているだけで内側では人生は大変だなと思っているかもしれない。

そう想像するだけで少しは楽になるから、自分だけじゃないということを知ってほしい。


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