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後日談そのニ

ほんとは他の後日談をそのうち書こうと思ってたら別の案件が飛んで火に入る夏の虫だったので。

来やがった。さっきピンポン言うからインターホン取ったら「朝日新聞です」それ以上言わないで待ってる。チッ。(舌打ちは50から©ジェーン・スー)

ドアを開けるとニヤニヤした笑いを貼り付けたスーツ姿の男が立っていて、フリーザーバッグを差し出してくる。コイツ、覚えている三回目だ…

「受け取る理由がない」
「いや、今購読いただいてますからニヤニヤ」

まぁそこは受け取って。

「なに」
「今月で契約が終わるんでニヤニヤ」
「知ってる」
「どこかへ変えるんでしたっけ?ニヤニヤ」
「いや、デジタル版だけにする」
「それは、えっとどうしてか聞いても…ニヤニヤ」
「セールスの態度が悪くてさ、いつも断ると捨て台詞言いやがるからムカついた(オマエだよ)」
「あっそんなことが。(だからオマエだ)えっとちなみにお手続きは」
「紙は止めたしプラン変更もした」
「ちなみにプランはどちらの…」
「スタンダード」

もう付け入る隙がない。プレミアムだったら「紙の値段と同じですよー。プラス500円でデジタルも」って絶対言うの知ってる。そういうフリダシニモドルのはもういい加減うんざりだ。

ニヤニヤは消えたが立ち去らないので
「というわけだ」
と言い切ってみる。

「いやーでも紙がいいっていう人もいて…」
「いるだろうね。アタシも紙好きだし販売店のおじさんもいい人だよ。けどさ、もうセールスの人達(オマエだ)の態度にうんざり」
「あっでも」
「色々金額のこととかこっちはマジメに話すじゃん、都合もあるし、なのに捨て台詞で返しやがんの(オマエが)」
「あっ…そう…なん…ですか」
「それ販売店のおじさんにも全部説明してもう手続き終わったの、プラン変更も終わってるわけ」

オマエがな、っていちいちケツにつけてやろうかと思ったけど流石にそれは失礼すぎるので止めたが。

「もうさ、あなたたちセールスのやり方変えたほうがいいよ」
「…はい」
「以上、終わり」
「わかりました…」

ガチョン。(ドア閉めると同時にカギ閉める音)

ふぅうううう〜。いちいちこっちの感情労働の負担考えてくれないかなー。いや、今日は感情労働ゼロだった。そりゃそうだ。今まで散々…おっとフリダシニモドルからやーめよっと。

写真は先週食べてお口の中が大やけどになった王将の酢豚定食。ちょっとあんがね、硬くてさ、おいしい酢豚たべた〜い!

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