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信長の野望の縛りプレイをして学んだ組織が消滅するメカニズム

数年前、信長の野望・革新をひたすらやっていた時期がありました。最初はタイトルの通り、織田家でプレイして、次に他の大名でプレイします。有名な大名から始めればプレイしやすいですが、だんだん飽きてくるもので、いろいろな縛りプレイをしてみたくなるのが人間というものです。私がやった縛りプレイというのは、「四国・九州引きこもりプレイ」です。

信長の野望のクリア条件は、全国統一することです。私はそれに飽きてしままい、いかに長くプレイし続けられるかを追求してみようと思い、このプレイにたどり着きました。なぜ、四国と九州なのかというと、攻め込まれる方角を東のみに限定した方が守りやすいからです。これが例えば、関東引きこもりプレイとかしたらいろんな方角から攻め込まれて一瞬で消滅するのでゲームになりません。じゃあ、東北地方引きこもりプレイでもいいのでは?となりますが、東北地方の武将で西の攻めに耐えられるわけないということで、四国と九州が選定されました。あと、四国と九州に攻め込むには海を渡らなければならないので、主戦場を海に絞ることができるという点も選定の理由です。

選んだ大名は大友家です。大友家は技術革新をすることで大筒の連射速度を上げることができ、海上での船vs船の戦闘で非常に強いのが理由です。

さて、これでプレイ開始です。最初は普通に九州地方をサクッと統一します。次に四国地方もサクッと統一します。これで準備は整いました。後は、本州の覇者が誰になるのか見守ります。

ただし、この間にもやることはあります。具体的には以下です。

1. 前線の防衛施設の建設

2. 騎馬・鉄砲生産地域を作って、前線に資源を送り込む

3. 技術革新を進める

4. 兵糧・金銭を確保するために内政

これらをすべてやるころには、本州はだいたい武田とか上杉が統一してます。ついに、本州オールスターズvs四国・九州オールスターズの夢の戦いが勃発です。

まぁ余裕で退けることができます。こっちには、技術革新MAX状態の大筒兵器と島津の鉄砲部隊がいます。攻め込んできた船はだいたい上陸できずに海の底に沈んでいきます。

これは永遠にプレイできるなと思っていました。でもこれは甘い考えでした。信長の野望がいかに優れたゲームなのか身を持って体験しました。

領土を拡大せずに常に防衛をしていると、まず起こることは何か?

最初に起こることは、登用している武将たちに支払うお金(給料)がどんどん増加します。当たり前です。領土拡大していなくても、彼らは本州の軍勢を退けるために働いているのですから金銭の要求は上がります。これは現実の世界でも変えられないものです。

要求に応じなければ、登用している武将の忠誠心は下がり続け、一定の数値に達すると裏切りやすい状態になります。戦の最中に裏切られたらたまったものじゃないので要求に応じます。

これである程度の期間は持ちこたえられますが、最終的にはそれではどうにもならないほど、金銭の減少が激しくなります。

そうなったら次にプレイヤーがとる判断というのは、武将のリストラです。普通の判断力がある人間なら、能力の低い武将からリストラします。これで少数精鋭軍団の完成です。

よし、これで家を存続させることができると思ったら大間違いでした。少数精鋭軍団では、迫りくる本州の大軍には勝てなかったのです。その原因は、一人の武将が扱える兵士の数には限界があるからです。現実世界でも一緒ですね。いくら一人の人間が優秀であっても、その人間が一度に扱える人間の数、仕事の量には限界がある。優秀な人間が束ねる士気が高い精鋭部隊に、大勢の凡人が束ねるような大軍に勝てなかったのです。その結果、第30次(くらい?)四国・九州防衛戦で大敗し、永遠に信長の野望をプレイするという私の夢は絶たれました。

このプレイを通して、私は気づいたことがありました。

1. 組織は少しづつでも成長していかないといけない。現状維持はゆるやかな衰退。(よく言われていることだけど、メカニズムまでは知らなかった)

2. 少数精鋭は幻想。戦は数。

3. リストラをした凡人にも意味はあった。彼ら「が」使えなかったのではなく、彼ら「を」使えなかったのだ。

【まとめ】

信長の野望ほど作り込まれたゲームは無い。本当におもしろい。

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