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資金管理の重要性 vol.5

オーバーウィークエンド

vol.2でトルコリラ投資で調子に乗ったために親戚にお金を借りにいかなくてはいけなくなったAさん(仮)の話を書きました

資金管理の重要性 vol.2
https://note.com/wagame/n/n621d78548369

そして、このAさんがリスク管理ができていなかったことをATRの概念で整理しました。

もうひとつAさんが犯したミスがあります。

それが「オーバーウィークエンド」です。

つまり、ポジションを建てたまま土日を挟んだことでリスクが高まったのです。

ちなみに、1日の最後に決済せず、ポジションを建てたまま翌日までキャリー(持ち越し)することを、オーバーナイト(over-night、O/N)と言います。

オーバーウィークエンド(over-weekend)は、ポジションを週越えでキャリーすることです。

オーバーナイト、オーバーウィークエンドのリスク

オーバーナイトのリスクは一言で言えば「寝ている間に相場が変動するリスク」です。

特に1分足〜30分足くらいのトレードをしていると、6時間の睡眠でもだいぶ動きます。

寝ている間のリスクを避けたい方は寝る前にポジションを手仕舞うのがブラック・スワン(まさかの大損失)を起こさないためのポイントになります。

そして、オーバーウィークエンドのリスクは「時間的なリスクです」。

オーバーナイトとオーバーウィークエンドの違いは、オーバーナイトは寝ている間に世界の相場は動いているのに対し、週末は世界の相場も閉じているので別に変動リスクは変わらないわけです。

しかし、土曜日・日曜日の48時間がある、ということ自体がリスクなのです。

仮に6時間の睡眠時間とすると、その8倍の時間が週末にはあります。
つまり、その48時間の間に、どこぞの国で何かが起こる時間的な可能性は事実8倍存在する、ということです。

そして、トルコリラ/円に3月20日に起きたことがまさしくそれです。
トルコのエルドアン大統領が3月20日(土)未明にアーバル中銀総裁を電撃解任したので。

ここで相当な衝撃波が起きたわけですから、急いでトルコリラ/円を手仕舞わなければいけません。
が。
週末で取引できません。

つまり、大暴落をするとわかっていながら週明けの月曜日まで待たなくてはいけないわけです。

そして月曜日に運命の瞬間がきました。

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200万円の投資で2,974万円の大借金を背負うことになったわけです。

なぜこんなことになったのでしょうか?
もう一度整理します。

(1) リスクを取りすぎていた

(2) オーバーウィークエンドをした

この2点です。

つまり、このような大損害を受けたくないのであれば

(1) ATRでリスクをしっかり把握し、リスク管理は適正に行う

(2) オーバーナイト、オーバーウィークエンドに関する明確なルールを設定する

この2点が必要だということです。

和亀

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