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金(GOLD)が最強の投資先

King of Investing

前回の投稿で各クラス(投資先)を比較することで、最強の投資先は「商品先物取引である」と結論づけました。

そして、その中でも「金(GOLD)」が最強だというのが私の結論です。

その理由を以下に述べます。

東京商品取引所が取り扱う商品
日本の東京商品取引所が取り扱う商品には、
・バージガソリン
・バージ灯油
・バージ軽油
・プラッツドバイ原油
・東エリア・ベースロード電力
・西エリア・ベースロード電力
などがありますが(ご存知でしたか?)、電力などはまったく人気がなく、1日のあいだに取引枚数がゼロが普通です。

まともに取引できるのは「ブラッツドバイ原油」のみだと思っていいでしょう。

大阪取引所が取り扱う商品
一方、OSE(大阪取引所)が取り扱う商品は
・金(標準)
・金(ミニ)
・白金
・銀
・パラジウム
・ゴム(RSS3)
・一般大豆
・とうもろこし
・小豆

などで、金などのメジャーな商品は大阪取引所で扱われています。

「小豆」なんて、THE.商品先物のイメージで、「本当に小豆なんて取引出るんだ」と、一種新鮮ですよね(笑)

ただし、小豆、とうもろこし、パラジウムなどは、東京商品取引所の電力みたいなもので、ほぼ取引が成立しません。

つまり、日本で商品先物取引と言った時、投資金額によりますが、まともに取引出るのは

「金」「白金(プラチナ)」「ゴム(RSS)」「原油」のみである、と言っても過言ではないでしょう。

ファイナンス理論で考える商品先物

それでは、この4つの商品の中で、なぜ「金」が最強なのでしょうか?

それは、いったんファイナンス理論の話にならなければ説明ができません。

まず、以下の質問にあなたはどちらと答えますか?

Q. 2社会社があり、どちらかにあなたは投資をしますか?
A社「2018年売上:100万円、2019年売上:90万円、2020年売上:110万円」
B社「2018年売上:300万円、2019年売上:▲100万円、2020年売上:100万円」

どちらも3年間のトータルの売上は300万円です。

たぶん、多くの方がA社と答えますよね。
理由は売上のアップダウンが小さく安定しているからです。
(これを投資の世界ではリスクが小さい、と言います)

続いてもう1問。

あなたは以下の2社に対して、どちらにも100万円を投資をします(合計200万円投資します)。
A社「元リクルートで叩き上げられ独立したあなたの高校の同級生が立ち上げた会社」
B社「いきった若者が壮大な夢を語ったベンチャー企業」
Q. 各々、利子はいくら要求しますか?

A社に対しては「年5%(50,000円)くらい払ってくれればいいよ」くらい言うかも知れません。

しかし、B社はどうでしょう?
年5%で満足ですか?

海の物とも山の物ともつかぬ、けどもしかしたら大爆発するかも…。
年10%くらいはもらわないと100万円も投資する気になりませんよね。

これがファイナンスの基本です。
つまり「リスクが低いものには低いリターンを、リスクが高いものには高いリターンを望む」ということです。

もちろん、この話は商品先物にも言えます。

4つの商品先物の銘柄リスクを比較

以上のファイナンス理論を踏襲したうえで、「金」「白金(プラチナ)」「ゴム(RSS)」「原油」のリスクを算出しましょう。

どうやって算出するかと言うと、

=STDEV(◯:◯)

で標準偏差が出ます。この標準偏差こそがリスクです。

細かい話は飛ばして、金(GOLD)の標準偏差を計算してみましょう。

ベースの数値は「移動平均線乖離率」です。

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2000年以降で計算しましたが、標準偏差は2.55%です。

同じように白金を計算すると4.06%、ゴムを計算すると5.35%、原油を計算すると5.30%となります。

つまり、金がもっとも安定しており(A社)、ゴムがもっとも乱高下が激しい(B社)ということです。

であるならば、ゴムに投資する以上、金以上のリターンが欲しいですよね。

しかし、ゴムの方が金よりも儲かる、という数学的根拠はありません。
振れ幅大きく、あなたの利益にもあなたの損失にもなる銘柄だというだけです。

であるならば、ファイナンス理論で考えて金(GOLD)に投資するのが最もリスクが低い投資、つまり正当性の高い投資と言えるのです。

難しい話になりましたが、ご理解いただけたでしょうか?

和亀

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