聖地巡礼と経済の共存関係

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで

 ここ最近の世の中のがやがやぶりはなかなかなカオスの色合いを帯びてきて、このカオスな色合いだけでも書けなくはないけど、このカオスな感じが程度の低いカオスなので、また別な機会にします。

 ラブライブシリーズの最新作である「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の放送が先週から始まり、この記事を挙げる頃は第2話放送の前となっているかと思います。( http://www.lovelive-anime.jp/nijigasaki/onair.php )

 この番組のホームページにテレビ放送のエリアが掲載されているページがあるのですが、その中に静岡朝日テレビの名前があったのです(決して静岡をディスってるわけではありませんよ(笑))。他は、地方の独立系テレビ局やTXNの系列局なので、独自路線という部分において分からなくはないですが、静岡朝日テレビでも放送しているのは正直驚きました。

 静岡とラブライブで言うと、ラブライブシリーズの第2弾アニメであるラブライブサンシャインの舞台となった静岡県沼津市がです。アニメの放送後は、アニメの中で出てきた場所がファンの聖地として聖地巡礼として盛り上がった。実際とある論考では、ラブライブサンシャインにおける沼津市の経済効果の試算として、新規需要総額として約29億~35億、波及効果として約50億~61億と言われています。(NAIS Journal vol. 14 「アニメの「聖地巡礼」による沼津市の経済効果の分析」 于 経天,大西 健吾(京都情報大学院大学))実際、この論考で示された数字は単なる計算の域としての話だけではなく、移住を決断させるケース(下記動画)もあり聖地巡礼の効果としてはとてつもない効果だと理解できます。

 地域興しの手法として有名な方法としてゆるキャラがあると思いますが、『地域活性化の失敗学』の中で経済学者の飯田泰之と地域おこし実務のプロ木下斉が次のような指摘をしています。ゆるキャラの代名詞的な存在であるくまモンを例にして、日本銀行熊本支店が示した試算を引き合いに、熊本県内において今まであった名産のお酒やお菓子にくまモンを引っ付けて売上が上がった=経済効果とすることのおかしさやくまモンに会いたくて、実際に新幹線で熊本を訪れる人はどれだけいるのか?と。(『地域再生の失敗学』 飯田・木下・川崎・入山・林・熊谷:著 pp25~27)この指摘に基づいて一時期のゆるキャラブームを振り返ってみると、該当地域のゆるキャラがいる地域に住みたいために移住を決断したという人は聞いたことがありませんでした。そう考えると、アニメの聖地巡礼が与えた経済効果はすごいんだなと思いました。

 そう考えると、ラブライブサンシャインの効果で掘り起こすことができた静岡県内のラブライバー(ラブライブのファンの総称)向けにという点で、静岡朝日テレビで放送されることに対して腑に落ちました。そして、聖地巡礼されやすい要素を兼ね備えたアニメシリーズは聖地巡礼とリンクして経済と共存していくのが長くシリーズを続けていくための新たな手法なんだなと思いました。実際、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の第一話放送後には、第一話の中で出てきたお台場の風景と照らし合わせて聖地巡礼と称した動画がYouTubeに挙がっていました(下記動画)

 そんなこんなで、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の第2話がどのようなストーリーになるのか楽しみです。

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