KB挽歌
先日病院で便潜血(べんせんけつ)検査用の容器を手渡された。「検便」のことだ(以下KB)。内視鏡検査をされるとハラをくくっていたのでホッとした。2日分のKB容器を持ち帰り、摂取したのち月内にもってくるようにと。
とある小学生がKB提出当日の朝、うまく事が運ばず登校途中でみつけた犬のソレを提出した結果、人間ではありえん何かが検出され、検査員を酷くびびらせた。というカジュアルな話をマンガで昔見た気がする。
ほかにも可愛い女の子のKBを盗んだだの、高級ブランドの紙袋に入れていたら、いい化粧品かなんかと勘違いされてKBの置き引きにあって異常なほど焦ったとか、、ググればなんぼでも出てくるKBエピソード。
つい先日私にもKBにまつわるちょっとした事件が起きた。
病院で言われたとおり、提出する2日前からきちんとKBを実施した。便秘の人は大変苦労するらしいが、乱れ無き快眠快便ライフの自分にとってKBは得意中の得意だ。ダレよりもフレッシュな状態で提出することに誇りをもち、どや顔で受付のお姉さんに渡す瞬間は何とも気分がいい。
提出するのは土曜の朝と決めていたので、休みの日だったが朝起きて2日目分を難なく実施し、近所の病院へ向かった。
病院は自宅から歩いて3分程度の場所にある。
ガラス扉から院内を覗くと待っている患者はいない。ドアノブを引いみた。軽いはずの扉があかない。
ガラス扉に診療時間が書かれてあり、よく見ると第2土曜と日曜が休みとあった。
その日が第2土曜だった。
事態が変わった。
まずい。。KBを持ち帰らなければならない。
しかも平日にはぜったいに来院はできないので、もちかえれば来週の土曜まで自宅保管となる。
自分から出たモノとはいえ、このまま1週間も家においておくのはいやだった。絶対に避けたかった。
だいたいKBに消費期間ないはずがない。1週間後に提出したら、もう期限切れだと言われるかもしれない。
いや、だまってそのまま提出すれいいのかもしれないが、期限切れのおかげでとんでもない結果を生み、恐ろしい病気を疑われるかもしれない。
とりあえずいったん家に持ち帰り考えることにした。どうしても今日中にKBを病院に託したい一心で考えた末、ハラは決まった。
よし。かかりつけの医院だったため診察券は、ある。それならばと診察券とKB容器をおもむろに封筒に入れ、「よろしくお願いします。」と一筆添えた。
それをもって再び病院へ行き、郵便受けへ投函した。どうか月曜の朝までダレにも盗まれませんように、無事検査に出されますようにと祈りを込めて・・・。
土日の二晩も寝かされた私のKBは無事、受け取ってもらえただろうか。
2週間経つが未だになんの結果も送られてこない。
あれからKBは、、どこへいったやら。
#恥ずかしい話
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