合コン二十年やりました(2)
三十歳を過ぎた頃、職場が変わった。環境が変わって合コンの頻度は減るどころかさらに加速していった。いつの時代も、どの場所に行っても、私の周りに集まる女性たちはみな、恋人を欲しているのだ。「類は友を呼ぶ」ということわざがあるくらいだから、最もな現象なのだろう。ここでは私の転職歴の多さを特権に、昔の会社、その取引先、従兄弟、考えつく限りの合コンやってくれそうな人脈という人脈をフルスロットルに活用し、尽くせる限りの手を尽くして実行した。もう彼氏がほしいのか、メンズと飲みたいだけなのか、あるいは同僚に恩義をきせたいのか、参加した全員に楽しかった!!
と言わせたいのか、自分はただの合コンウォッチャーなのか…。闇雲にそんな事を数年間続け、そろそろこの「チェーン飲み会」の疲労の色もだいぶ濃くなってきた頃、ようやくひとつ思い立った。「合コンの堂々巡りを続けていても、彼氏なんて奇跡だ。これからは自分のことだけを考えて合コンしよう!」と。結局は合コンという手段を手放す気はサラサラなく、合コン頼みなスタンスも変わらず。合コンとは縁が切れるどころかますます濃密なものになっていった。
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