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matou

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東京とロンドンに其々住む20代女子がゆるりと綴る交換日記。美術に触れたとか、四季を感じたとか、刹那的なのとかなんでも。
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#イギリス

6月のある晴れた朝に100パーセントの男性に出会うことについて

■元記事:http://midoritokioka.com/2019/06/onseeingthe100perfectmanonebeautifuljunemorning/ とにかく科白は「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」で終わるその人は昔、何歳だかの誕生日に〈最高のプレゼント〉をくれた。 「くれた」という表現は些か誤解があるからバックスペースを3回押したあとで「受け取った」と打ち直すのが正しいのかもしれない。ただそのシチュエーションは重要でないから「受け取っ

獣ゆく細道への形而上的あこがれ

ふたりからの日記(もはや月記?)を待つあいだ、倫敦は景色が変わりました。白くなったよ。朝と晩の気温は5度まで下がり、白藍が占める空のもと、日向と日陰の境が曖昧になった。「日向を歩けばブリティッシュ」「日陰を歩けばスパニッシュ」ーーー、窓を眺めてそんな区別をつけることももう難しくなりました。 大事な人は日本へと戻っていき、気づけばわたしはいちにちを太陽よりも先に始めるようになりました。 6.00am(気づけばコロンの代わりにピリオドを使うようになったのも倫敦に来てからだ)。

「君の心の庭に忍耐を植えよ、その草は苦くともその実は甘い」

いつまで「平成、平成」と言ってるの?と、素朴な疑問を感じています。(これについては後半に。批判的に誤解がないことを願う!) 知の熱中症を患った、若葉ちゃん少しは収まったかな?予防には水分・塩分補給、そして発症後は安全な環境下での療養に限ります。 松本隆先生について補足しておくと、両刀遣いの稀有な存在に昇華されているという点。時代性を察し、うねりを生み、色を残し、そして次の時代性を察し、またうねりを生み、そして色を残すを繰り返す。加えて同時代におけるレンジの広さ。 松田聖

「matou」と軽妙洒脱でいたい日常について(祝・マガジンタイトル決定)

カツだって衣(ころも)をmatou(まとう)のです。 さ、二人の声を久しぶりに聴いた後にどういうか無性に日本食が食べたくなりました。ということで、食べたこともなかったカツカレーと言うものを注文してみました。(この書き出しは二人とグループ通話をしたその日に書いています) 二人と通話をしていた場所は、Covent Garden駅からほど近くのCOSTAというチェーンカフェ。どうやら近くに美味しい日本食料理屋さんがあると聞きつけ、20分ほど歩いて中華街の手前にある「Misato

空は鼠色、恋は桃色。あるいは、じぶんの “好き” がだれかの「それ」だった場合

二巡目だ。サクッと書きます。 【其ノ1】「ひたすら柔らかく、時々ピリッとトゲもあることば」で、まずは倫敦余談便りを(2018/04/18) “クラス格差のないディストピア” という名の憩いの場考えすぎると書くことへの足枷になるので一旦置いておくとして、お二人はSNSの目的意識や解釈についてどう思う?(東京都・おゆさん) 最近持っているSNSに対する印象はこれ(見出し)かな?人類総編集者(発信)時代と言われて久しいけれど、SNSはあくまで万人が憩う場だと思っている。オフラ

「ひたすら柔らかく、時々ピリッとトゲもあることば」で、まずは倫敦余談便りを

若葉ちゃんありがとう〜。さっき決めて即ローンチするスピード感、大好き。 これを書いているのは倫敦のウェストサイド、Earls Courtにあるホテルのとある一室。いつも間違えて予約しちゃうツインベッドを持て余して、部屋の角机で書き書きしています。倫敦はただいまお昼の3時を周ったところ。 今日はこっちに来てから初めていちにちパソコン作業してる。日本にいる時は仕事=パソコンだったから、しばらく触っていなかった時間はまるで夢の中を浮遊しているみたい。 そう、「東京の碧は死んだ