劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 感想

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン視聴。
かなり良かったです。ヴァイオレット、ギルベルト、ホッジンズ、ディートフリートという過去に囚われてきた4人のキャラクターがそれぞれに未来へ向けて歩き始める物語です。
ホッジンズに関しては不可抗力な部分がありますが他3人は自身で生き方を選ぶ終わりとなっており、自由を得た、或いは選ぶ余裕ができたという意味で前向きな最後になっていたと思います。
ドールの仕事を通してヴァイオレットは人の感情を理解していきます。感情というものに疎かったヴァイオレットがそれを理解したがったのはギルベルトの「愛している」が根底にあります。
それを本心から伝えたことが、ヴァイオレットから所謂普通の生き方を奪ってしまった負い目のあるギルベルトには救いになったのかと思いました。
また、作中では電波塔が建設されていますが、これが時間の流れを示すものとして大きな役割を果たしています。アニメ本編の時間では建設中の電波塔が数十年後では完成している。長い年月の経過を示す象徴的な意味合いを感じました。
またラストでは完成セレモニーが行われますが、これも4人のキャラクターが新たな人生を歩き始めることを暗喩したものだと思います。盛大な花火は前向きな物語のフィナーレを飾るにも相応しいものでした。
ヴァイオレット達のその後は多くは描写されませんが、人々に慕われた、記念切手が発行されるほどの活躍をしたことを見れば物語のその後がどうであったかは自ずから明らかでしょう。
4人のキャラクターの人生の一つの結末までを描いた、物語の完結編としてきっちり仕上がっていました。

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