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三拍子フェス「お笑い大好きLIVE」&「漫才暴夜」

2024年6月22日、北沢タウンホールで漫才コンビ三拍子のライブが開催された。

15時半からは主催ライブ「お笑い大好きLIVE」
ゲストはストレッチーズ、ヤ―レンズ、サツマカワRPG、パンプキンポテトフライ、オジンオズボーン篠宮、和賀勇介、ジグザグジギー。

19時半からは単独ライブ「漫才暴夜」
ゲストはトータルテンボス。 

自身も「三拍子フェス」と称していたように、昼から夜にかけて様々なお笑いに浸ることが出来た一日だった。

ここでは2つのライブの模様を簡単に記録したい。

※アーカイブ配信販売中。
購入と視聴はどちらも6/30(日)23:59まで

『お笑い大好きLIVE』

『漫才暴夜』


『お笑い大好きLIVE』

お笑い大好きな芸人が集まり、お笑い大好きな客の前でネタを披露した後、お笑いの好きな所を話すLIVE。
若手や三拍子と同世代の芸人が漫才、コント、ピン芸で観客を楽しませ、後半の企画では腕のある芸人達ならではの自由奔放なおもしろさが次々に連鎖して行った。

前説は、この5月にサンミュージックに所属したばかりの「ぺぺる
芸歴1年目の超若手ながら自分達のキャラを出して堂々と笑いをとり、客席を盛り上げる。注意事項や物販の説明もきちんとこなし、1年目とは思えなかった。

ぺぺるの2人「漫才暴夜」終演後の物販コーナーで

仕事の都合で飛び出しとなったヤ―レンズはオープニングで三拍子とトーク。高倉さんが「ヤ―レンズはお笑い大好きだから。」と言うと「(お笑い大好きなのは)あなたでしょ!」と出井さんに突っ込まれていた。
最初から最後までこのライブを誰よりも楽しんでいたのは高倉さんだったかもしれない。

会場内BGMや出囃子は歌詞に「大好き」が入った曲で統一。

【前半(ネタ)】

ストレッチーズ
キャンプに持って行くものの漫才

ヤ―レンズ
クリーニング屋の漫才

サツマカワRPG
連続ショートコント

パンプキンポテトフライ
タバコの吸い方の漫才

オジンオズボーン篠宮
英単語を混ぜるリズムネタ

和賀勇介
手相占いのコント

ジグザグジギー
社内アンケートのコント

三拍子
水の上を歩く漫才

「おもしろい芸人が呼ぶゲストは確実におもしろい」と言うが、トップバッターのストレッチーズから最後まで爆笑が続いた。ひとつも似通ったネタが無くバラエティに富んだラインナップとなったので、お笑い大好きな観客も初めてお笑いライブに来た人も楽しめる内容だったのではないだろうか。

主催かつトリかつ芸歴が1番上の三拍子が1番ぶっ飛んだ漫才をし、1番汗をかいて息を切らして爆笑を掻っ攫っていた。お笑いの為にあれだけカロリーを消費できる三拍子が(というか高倉さんが)1番お笑い大好きなのかもしれない。

【後半(企画)】

後半はお笑い大好き芸人による某トーーク番組のような企画。
高倉さんが用意したテーマに沿って、お笑いに関することをお笑い抜きで真剣に語り合うはずだったが…。

サツマカワRPGさんが「オフエアという単語を生んだ芸人は誰?」とクイズを出したことから、ゲストが次々とクイズを出す流れに。トリビアのようなおもしろクイズが続き、本来の企画そっち抜けで出演者も観客も楽しんだ。

高倉さんが東京タワーに関する嘘か本当かわからないクイズで締め、やっとトークが始める。

「衝撃を受けたお笑いは?」というテーマでは高倉さんがライブで見たぱーてぃーちゃんの話を発端に、ジグザグジギー宮澤さんは信子ちゃんがガチで好きで…と言うエピソードを相方の池田さんが語った。みんなお笑いが好き過ぎて、誰かが何かを言うと、すぐに別の誰かがおもしろエピソードを出して来る。
ストレッチーズ高木さんとサツマカワRPGさんはオンバトで三拍子がやったネタ未定漫才が衝撃だったと答えた。

その他、「ほしいお笑い」「お笑いあるある」など出演者はボケたり真面目に答えたりして楽しくトークが進む。

最後は「お笑いをやってみよう」
「ずーっとやってる!!」と一斉に突っ込むゲスト達を尻目に、高倉さんが半ば強引に11人で即興漫才をやり始める。
最近ラヴィット!の「出会い頭-1グランプリ」でも話題となった即興漫才。台本無し、打ち合わせ無しで行う漫才は2人でも大変そうだったが11人でやるとどうなるか。

一度全員舞台袖にはけ、暗転。
言い出しっぺの高倉さんがまず登場し、流れを作ろうとするが誰一人言うことを聞かない。
サツマカワRPGさんはサンパチマイクを持って舞台から降りる。他の10名もゾロゾロと降りて来て最前列席のすぐ前で漫才を始め、久保さんは中央の階段を駆け上がり、笑点のオープニングの如く上の方の客席に座った。

ここぞとばかりにボケまくるゲスト達と久保さん。
普段はボケ担当の高倉さんが声を張り上げて10人相手に突っ込む。
誰も予想できない方向に漫才は進み、舞台は混沌、客席は爆笑に包まれた。

久保いじりをするパンプキンポテトフライ谷さん

何だか良くわからなかったが楽しいだけの時間は過ぎ「お笑い大好きLIVE」は終演。

1時間半後に単独ライブ「漫才暴夜」が開演する。

『漫才暴夜』

約1年と3ヶ月ぶりの大規模な三拍子単独ライブ。
今回のコンセプトは「悔しさを漫才にぶつけて暴れまくる」

テーマソングはポップしなないでがこのライブの為に書き下ろした「Mad Boy’s Comedy Life」
会場内BGMも出囃子もポップしなないでの楽曲でほぼ統一。

前説はサンミュージックの後輩、煙突パズル。こちらも手慣れた様子で、しっかりと客席を盛り上げた。

煙突パズル

三拍子のオリジナル出囃子「目玉バキバキ男と蝶ネクタイ木男」が流れ、2人が登場。

まず撮影タイムから。本来はエンディングのみと言うことだったが、前説の煙突パズルが撮られていてのを羨ましく思った高倉さんが急遽サービスタイムを儲けた。

暴れてる様子

短めのオープニングトークでは高倉さんが水の上を歩く漫才で汗だくになったのに替えのシャツを持って来るのを忘れたことなど。
お笑い大好きLIVEでやった久保さんの高速シンデレラハネムーンは、高倉さんのリクエストで漫才暴夜でも見ることができた。
なお、高倉さんは声が飛んでいた。

ライブの構成は
オープニングトーク→漫才①→オープニング映像→漫才②〜④→ゲスト漫才→三拍子とゲストのトーク→RYO TAKAKURA’新MV公開→漫才⑤→エンディング

エンディングでは驚きの発表も。

【オープニング映像】

テーマソングは先述のポップしなないで「Mad Boy’s Comedy Life」
漫才師の心情を詩にした歌をバックに、白と黒を貴重とした映像の中で三拍子の2人が「笑いと拍手がほしい」と暴れまくる。
制作は一昨年三拍子20周年記念単独ライブ「ラストチャンスと言わないで」や昨年単独ライブ「うんたった」の映像も手がけた斉藤ほのかさん。

【三拍子の漫才】

漫才①「人見知り漫才」
2人の実体験をもとに作られた漫才。徐々にヒートアップして行く高倉さんが最終的にやばいやつになる。時折、狂気の中に実話が混ぜられる。

漫才②「野菜うんちく漫才」
三拍子の動物うんちく漫才の野菜版。
やたらと繰り返される某CMのようなフレーズ。
さらに進化したあいうえお作文。
いつか小島よしおとコラボしてほしい。

漫才③「営業エピソード漫才」
2人が行った様々な営業の実体験をベースとした漫才。さりげなく隠された嘘に明らかな嘘。嘘の答え合わせと久保さんが繰り返す「その時なんて言ったんだっけ?」がおもしろい。

漫才④「ものまね漫才」
私が大好きなネタ。「水の上を歩く漫才」に続いて、こちらも高倉さんのカロリー消費量が高い。
今回はいつもと少し違う要素もあり、いつか木村昴や山寺宏一や世界の北野とコラボしてほしい。

漫才⑤「引っ越し漫才」
4年前の自宅単独ライブ「漫ROOM」で初めて見た漫才。高倉さんがとてもやばいネタ。
恐らく歳を重ねれば重ねるほどヤバさが増す。

どの漫才も1回毎に舞台袖にはけ、自己紹介ネタから始まる。どれもおもしろくて、つかみから会場は笑いに包まれた。

4本目の「ものまね漫才」以外は全て三拍子の月1定期単独ライブ「サンイチラボ」で披露された新ネタもしくはブラッシュアップネタ。

どれもサンイチラボで見た時よりもずっとおもしろくなっており、見ていてワクワクした。また、今回は実体験ベースの漫才もいくつかあり、2人の経験と共におもしろいネタが増えて行くのだと思うと今後も目が離せない。

【ゲスト:トータルテンボス】

出囃子が鳴り、トータルテンボスが登場すると客席からは「おぉ〜」と歓声があがる。
本ネタもさることながら、漫才の中に三拍子のことも取り入れると言うこの場にいる観客へのサービスも。(吉本の芸人さんはこう言うのが本当に上手いなと思う。)

ネタが終わると三拍子とトーク。
あらかじめ用意したテーマに沿ってトークを進めて行く。
THE SECONDやM-1、オンバトやラヴィット!の話からトータルテンボスが格安で買った別荘の話、芸人としての稼ぎや三拍子が今後どうしたら良いかなど、限られた時間ではあったが様々なことが語られた。

「三拍子は今後どこに向かったら良いか」という質問に対して「それを聞くことがまず違う。自分たちは今を楽しんでいる。」と答えたトータルテンボスが印象的。

ライブ中に全力で暴れまくった三拍子。大人の余裕を見せて楽しんでいるようなトータルテンボス。対照的な2組のトークは聞き応えがあった。

【RYO TAKAKURA’新MV公開】

クラウドファンディングで制作された新MV公開。
曲は「I am a money man」という「お金が欲しい」を連呼する欲望剥き出しソング。
大金をかけただけあり、豪華で派手で、とてもバカバカしくおもしろい映像だった。
相方の久保さんもしっかりと友情出演。
客席からは何度も笑いが溢れた。

【エンディング&重大発表】

「漫才暴夜」のオリジナルTシャツを着て再登場した2人。
フライヤーの写真をベースに作られたこのTシャツは英字で三拍子の自己紹介ネタが書かれてている。ファンが喜ぶツボを押さえたデザインだ。

エンディング

エンディングトークの後半、舞台上に映像が映し出される。
三拍子の2人が走り、今までやって来た単独ライブのタイトルが次々に流れてくる。
その先にあるのはー。

終演後に撮影

第100回記念公演
三拍子単独LIVE「これでもか!!!」
2024年10月17日(木)
東京国際フォーラムC

客席からは歓声と拍手が上がった。
東京国際フォーラムCのキャパは1,500席。
一昨年の有楽町よみうりホールで開催された「ラストチャンスと言わないで」を上回り、三拍子史上最大規模の単独ライブとなる。

終演後にはフライヤーが配られ、会場では一般席のチケットが販売された。
開催まであと3ヶ月と2週間ほど。

単独ライブ第100回記念公演。
単独ライブを100回もやるコンビはそうそういない。
(年に4回でも25年かかる。)
この記念すべきライブに是非参加してみてはいかがだろうか。

※現在一般席のみTIGETで販売中。
特典付きの前方席や後方の席は後日販売。

[追記]
クラウドファンディングで特典付き前方席販売開始
2列目〜4列目のど迫力席(¥10,000)
5列目〜10列目の迫力席(¥6,000)
※どちらも直筆サイン入りフライヤー付き
他、三拍子とディナー参加権(漫才付き)、単独ライブ幕間VTRで漫才風CMを作って流してもらえる、三拍子からのメッセージVTR送付など各種リターンあり。

一般席(¥4,000)、後方席(¥3,000)、小中学生席(¥2,000)はこちら👇


会場にはラヴィット!からのお花も

昼から夜にかけて様々な形のお笑いを見た。
しっかりと作り込まれたネタから、これまでに培われた経験と本能で展開して行く縦横無尽な即興アドリブネタまで。

お笑いっておもしろいし楽しい。

改めてそう思える1日だった。

毎回、三拍子の単独ライブの終演後、「次はいつだろうか。」と思いながら帰路に着く。
今回は既に3ヶ月と2週間後の開催が決定している。しかも100回記念公演。

今から楽しみでならない。

次はどんな漫才を見せてくれるのだろうか。

(アンケートで「欲を言えばもう1〜2本漫才を見たい」と書いたけど、1日に6本も見たのにさすがにそれは欲張り過ぎたなとnoteを書きながら思った。)

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