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2.5次元の魅力と最新技術

今とても話題になっている2.5次元舞台。みなさんはご存知ですか?
私はこの2.5次元舞台が、なぜ今若い人々から人気を得ているのか、そこに最新技術の関わりはあるのかという点を、いくつかの作品を取り上げて考えていきます。
そしてもうひとつ、私の一つ上の先輩(19歳)が、2.5次元舞台から幅広いジャンルで舞台を好きになった経緯について。先輩から伺ったお話を聞いて、若者の舞台芸術離れについて考えていきたいと思います。


原作ファンが初めて2.5次元舞台を見てみた!

私は舞台芸術に興味が無かったし、2.5次元舞台にも興味がありませんでした。アニメや漫画、ゲーム等はとても好きだし、周りの人より詳しい自信があります!
その中で、2.5次元舞台の存在はもちろん知っていました。
ですが見たいとはあまり思ったことはありません。その作品が好きだからこそ、イメージが崩れてしまうのではないかと思ったからです。
キャラクターの見た目もそうですし、このシーンはどうやって現実で再現するのだろうなど。再現するのにも限度がありますし、見た後にがっかりするのも嫌でした。
このように、今まで避けてきた2.5次元舞台ですが、今回記事にするにあたってしっかり見てみようと思います。
とは言っても今はコロナウイルスのため見にはいけないので、DVDを借りたり、アマゾンプライムなどで見ました。
そのなかでとても印象に残った1作品の、鑑賞してみての感想、原作と比較してみて感じたこと、どの点で若い人に人気なのか、作品の再現度などを自分なりに考えていきたいと思います。

舞台「文豪ストレイドッグス」
『文豪ストレイドッグス』は、現代横浜を舞台に、中島敦、太宰治、芥川龍之介といった文豪たちが活躍する異能アクションバトル漫画。 2013年1月号の「ヤングエース」で連載が開始され、現在シリーズ累計800万部を突破。
ノベライズやアニメ化など、さまざまなメディアミックスも展開中。公式サイト(https://promo.kadokawa.co.jp/bungo/)より
舞台映像→https://www.youtube.com/watch?v=Jn8bpY1MrLM&feature=emb_title

この作品は私がとても好きな漫画「文豪ストレイドッグス」の2.5次元舞台です!
とても好きだからこそ、舞台は見たくなかったのですが、率直に感想を述べていきたいと思います。
一番に思ったことは、想像以上に再現度が高い!
俳優さんの顔立ちや身長に加えて、アクションが多いキャラクターには、アクロバットが得意な俳優さんを起用したり、声に関しては、完全に似せることはできないけど、話し方や声色をそのキャラクターの声優さんに似せたり、そのキャラクターのしぐさや表情、歩き方など、緻密に再現されていて、とても原作へのリスペクトを感じました!
演出に関しては、鍵となるキャラクターそれぞれの「異能力」がどのように再現されるかを注目してみました。プロジェクションマッピングを使って再現されていたのですが、そのプロジェクションマッピングの映像と音と、俳優さんの動きが一体化していて、まるで本当に存在しているかのような演出でした。
また、劇中の歌にアニメのエンディングを担当しているラックライフさんの曲が使われていたりもしていました。それもまた良い発想だなと思いました!
ですが、ひとつだけ残念だなと思ったことがあります。
ミュージカル要素が強すぎたところです。俳優さんが歌っているわけではないのですが、音楽に合わせて俳優さんが踊るシーンが多々ありました。
このキャラクターは踊ったりするような性格じゃない、という感じで私は思ってしまいました。このキャラクターは踊ったりするキャラクターじゃないからこそ、舞台で見れてうれしいと思う人もいるかもしれませんが、私のように思ってしまう人もいると思うので、そこは2.5次元の難しいところだなと思いました。


2.5次元舞台はなぜ若者に人気なのか

なぜ若い人に人気なのかという点では、一番大きい理由はSNSの普及なのかなと私は考えました。今の時代は誰もがスマートフォンを持っていて、いろいろな情報を手に入れることができます。特に若い世代の人はSNSを多く活用していると思います。
SNSで話題になったゲームや漫画やアニメを舞台化となると、いち早く若者が注目し、その舞台が良ければもっとSNSで発信され、テレビで取り上げられる。テレビで取り上げられた後、いろいろな世代の人がその舞台を知ることになる。
今話題の「刀剣乱舞」などはもともとDMMのオンラインゲームであって、テレビに出るなんて全く想像もつかなかったのですが、2.5次元舞台がSNS上で話題となり、テレビで取り上げられたことをきっかけに一気に有名になりました。
また、「刀剣乱舞」や「薄桜鬼」のような、原作が「乙女ゲーム」であったり、イケメンキャラクターの多い、女性向けの作品が2.5次元には多いように感じられます。そう考えると、若者ではなく若い女性に人気と言った方がよいのかもしれませんね。
もちろん男性向けや女優さんが活躍する舞台も多くあります(マギアレコード、セーラームーン、レヴュースタァライトなどなど)。ですが有名になっている2.5次元舞台というのは女性向け作品が多いです。インターネットで2.5次元舞台と検索してみると、ずらっと女性向け作品の画像が出てくるのも、女性向け作品が人気なのを表していますね。
若い女性になぜ人気なのかという点では、俳優さんの顔と身長が1番大きいと考えます。
舞台化したと知って一番初めに気になるのはやはり、推しのキャラクターの顔だと思うんです。女性向けのアニメやゲーム、漫画を実写舞台化するにあたって、顔と身長は一番大事だし、イメージとあまりに違いすぎたら見たくありませんよね。もちろん作品全体のクオリティもとても大事だと思いますが、イケメンキャラクターのイメージを崩さないキャスティングが、若い女性に一番うけたのではないか考えます。そのうえで舞台自体のクオリティが高い「刀剣乱舞」や「テニスの王子さま」は一段と人気を博したのかなと思います。「刀剣乱舞」に関しては、ダンスや歌、演技はもちろん。衣装がとても細かく精巧に作られていますし、ひとりひとりの持っている刀も、実物の刀のようにリアルにつくられています。また、役者さんが完全にキャラクターとなっていて、テレビでインタビューを受けている時もキャラクターの口調や、性格、世界観を壊さない発言で、ファンをがっかりさせないところなどが、舞台「刀剣乱舞」のクオリティの高さを表しています。


最新技術との関わりは?

主にプロジェクションマッピングによる演出が多かったです。
2.5次元舞台には欠かせないものとなりつつあります。
先ほど説明したとおり、舞台「文豪ストレイドッグス」では、異能力という不思議な力を、プロジェクションマッピングで表現したり、背景に投影したりなど、さまざまな用途で使われていました!
また、小田原城への来場者100万人達成を記念して、一夜限りの特別公演として上映された「舞台『刀剣乱舞』外伝 此の夜らの小田原」では、小田原城の下の特設ステージで舞台を公演し、小田原城にプロジェクションマッピングで映像を投影するなどの演出がありました!

舞台『刀剣乱舞』外伝 此の夜らの小田原
https://www.youtube.com/watch?v=pwVFVvZYfhk


2.5次元舞台から舞台へハマった私の先輩(19歳です)

高校時代の1つ上の先輩で、2.5次元舞台から幅広いジャンルの舞台にハマった先輩がいます。
まだ高校生だった先輩がどのような経緯で舞台にハマっていったか、いろいろと質問をしてみました!
Q どのような経緯で舞台が好きになりましたか?
先輩:高1のとき友人に進められて見た「薄桜鬼」という2.5次元舞台のDVDで初めて2.5次元舞台を見ました!(薄桜鬼はPSPの乙女ゲームです)
それから同じ年に、薄桜鬼の初代土方さん役が出演していることと、有名作だから入りやすいかなという理由でミュージカル「ロミオとジュリエット」を初観劇しました!
このころはただ薄桜鬼とロミジュリが良かっただけで、舞台が好きというわけではありませんでした。
高2のとき舞台「瞑るおおかみ黒き鴨」のDVDをきっかけに舞台を面白いと思うようになりました!
そのあと4作くらい観劇しましたがまだ入り込めず…
同じ年の7月舞台「モマの火星探検記」を観劇し、舞台にどっぷりはまりました!
モマの火星探査記公式サイト
http://www.shachu.com/moma2020/

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Q なぜ「モマの火星探検記」でどっぷりハマったのですか?
先輩:今まで見てきたのは2.5次元だったりロミジュリだったり、もともと知識があったり、セットが豪華な作品が多かったんですけど、モマはセットもシンプルで話の内容も何もわからない。
理解が全部自分の想像力にゆだねられる感じが、小説を読んでる感覚に近い感じがして、入りやすく魅了されたのかも。
あとは話の内容で、「いつか必ず」「すべてが繋がっている」っていう前向きな言葉が心に響いて、悩みが晴れたというか、演劇の道に進みたいって思うようになったきっかけになりました!
自分の新しい道を開いてくれた作品でもあるから、忘れられないのかもしれない。

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Q なるほどなるほど。小説読むことが好きっていうのも大きな理由ですね!先輩は今まで何作品くらい観劇されましたか?
先輩:ミュージカル「薄桜鬼」、ミュージカル「スタミュ」、舞台「東京喰種」、舞台「ジョーカー・ゲーム」、ミュージカル「ヘタリア」、
ミュージカル「デスノート」、舞台「青のエクソシスト」、ミュージカル「憂国のモリアーティ」、少女☆歌劇 レヴュースタァライト かな!
2.5次元がやっぱり多めだね。再現度が一番高かったのは「憂国のモリアーティ」!
「憂国のモリアーティ」はアニメ化してないから、声とか先入観が無かったってのもあるんだけど、「ああ、○○が目の前にいる…」って一番感じられた!
役とキャラが違和感なくマッチしていて、殺気とか圧倒的強さ、カリスマ性が観ててすごい伝わってきた…
アニメとかゲーム原作のファンは、声とか姿が似ている方が好きみたいなんだけど、私みたいに漫画とか小説原作ファンは、雰囲気とか存在感?って言うのかな、そこに本当にいるって感じが好きかな。
モリミュはそれをめっちゃ感じたよ…

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ミュージカル 憂国のモリアーティ公式サイト
https://www.marv.jp/special/moriarty/

Q そうなんですね!モリアーティ気になります・・・
  ちなみに2.5次元とか実写に抵抗はなかったですか?
先輩:あったよ~!演者や演出家によっては違うなってこともある。
入りの「薄桜鬼」も、画像だけ見た時点では違う!ってなったけど、
映像を見たらあまり違和感が無かったんだよね。
受け入れられるのも受け入れられないのもあるから、全部が無理ってわけじゃないかな。

Q ですよね、見てから印象変わるのはすごいわかります…!
  2.5次元舞台で驚いた最新技術ってありますか?
先輩:映像技術かな。
舞台「東京喰種」でグールのかぐねを映像で表してたり、トーカちゃん素早い動きも映像で表していて、すごいなあと思いました!
( かぐね とはグールの武器であり、身体から生えているものです。トーカちゃんの場合は背中から炎のような羽が生えています。炎の羽が燃え続けているような映像が、プロジェクションマッピングで役者さんの動きに合わさって映し出されている点がすごかったのだと思います。)
でも費用の面もあるから、お金あるとこ以外はあまりプロジェクションマッピングはつかってないかなあ。
宝塚とか劇団四季とか、主催に東映だったり東宝だったりテレビ局がついてると、お金がたんまりあってセットも豪華だね!
舞台東京喰種公式サイト
https://www.marv.jp/special/tokyoghoul_stage/

他にもいろいろと質問はしたのですが、多すぎて書ききれないのでここまでにします!
先輩はもともとゲームが好きということと、小説や芸術に興味関心があったのが、舞台芸術に関心をもつ大きな要因になったのかなと思います。
また、舞台をきっかけに新しい道が開けたという話を聞いて、舞台芸術が若者にとてもいい影響を与えたという一例だと思いました。


最後に

2.5次元舞台が若者の間で人気なのは、必ずしも最新技術が関わっているからではなく、「鬼滅の刃」「ヒプノシスマイク」「ハイキュー!!」などの、今話題の作品を舞台化することや、SNSの普及により様々な情報が手に入る時代背景、などなど、この時代ならではの理由に加え、昔から変わらないさまざまな関係者さんの努力と、日々進化している舞台演出が大きく関わっているんだなと私は思います!

私自身、興味がそこまでなかったことと、勝手なイメージで避けてきた2.5次元舞台ですが、こうして調べたりお話を聞いてみたりして、2.5次元舞台に対するイメージが、圧倒的に良いイメージになりました!
また、勝手なイメージを自分の中で決めつけて、何も知ろうとしないのは、とてももったいない行為だと今回気づきました…
この記事を見てくださった皆さんも、すこしでも2.5次元舞台気になるなって思ったら、自分の知っているアニメとか漫画とかゲームで舞台化されてないか調べてみてください!いろんな作品が舞台化されているので、もしかしたらあるかもしれませんよ!


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