伊藤和可の保護観察日誌7日目

昨日は普通に投稿するのを忘れていた。ただのアホである。

この間手塚治虫記念館に行ってきた。
私は手塚治虫先生の漫画が一番好きなので一種の聖地巡礼をしているような気持になる。

中でも一番好きなのが『七色いんこ』である。
大まかなあらすじとしては代役専門の天才役者だが泥棒としても活躍している七色いんことそんないんこを追いながらも彼に恋心を抱いている千里万里子刑事の二人を中心とする演劇物語である。実際に舞台化もされているので割と有名な作品であるかもしれない。

何が好きかってとにかく二人の関係性である。飄々としながらも少し三枚目感のあるいんこと気の強い千里刑事の掛け合いが本当に可愛らしいのである。ロミオとジュリエットのような関係性を持ちながらも時に敵対し時に共闘する二人を嫌う者はいるまい。

私は小学生の頃にまるで少女漫画を読むかのようにこの作品を読んでいた。それに生来の本の虫が合わさった結果、ト書きの本をひたすらに読む気持ちの悪い子どもが誕生してしまった。
ト書きの本はひたすらに読みにくい。なんせ登場人物の内面が読み取れないのだ。それに海外の作品ばかりを読みふけっていたため誰がどのような立ち回りでいるのかも分からない。今もたまに読むことがあるが疲れるため休憩がてら読む普通の小説の方が結果的に長く読んでしまうこともしばしばだ。
しかし、ト書きの本は朗読するとその楽しさに気が付く。一人ひとり声色を変えてみたり、どのような感情を込めて読むか考えてみたりするのが本当に面白い。
演劇がお好きであった手塚先生もこのように楽しんだのかなと一人考え、ニヤついて不審者扱いを受けるのだ。

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