【2022年参院選】リベラル大学生がわりと真面目に選挙活動やってみた。
参院選が終わりましたね、みんな絶望してる?
私は絶望寄りの落ち込みぐらいだけど、色んな人と話したからそこそこ元気です。つら。
また本文に入る前に。
安倍元首相が銃撃によりお亡くなりになった件で、心から哀悼の意を表します。
政治思想はハッキリ言って全然違ったし、これまでずいぶん批判もしてきました。でも、というよりだからこそ、彼が亡くなったと聞いてちょっと泣きました。周りのリベラル側にいる友達も、「なんだかご飯を食べられない」と言っていました。
私たちは、人を武力で制することに反対だから政権批判してきた。同じように、安倍元首相が銃という武力で殺されてしまったことにも、強く憤っています。誰であろうと、人が死ぬのは悲しいです。
さて、切り替えて本題!
今回の記事はタイトル通り「リベラル大学生がわりとガチで選挙活動やってみた」レポートです。しかも和歌山で。
和歌山で、しかもリベラル政党の側で選挙活動するとどうなるのか。政治活動をやってる人は9割じいちゃん&ばあちゃんだし、県内でも地元の方に帰ったら一発で顔バレ名前バレ親バレするし、若い活動家が少ないのでどこの事務所に行っても「大学生の○○さん(みみみの本名)か!」と言ってくれる人が一定数います。おかげでそっち方面には顔が利く。この投稿を見られたら「もしかしてあの人か?」と疑われるレベルで少ないです。若者が。
おまけに和歌山は(どことは言わないけど)某保守政党がめちゃくちゃ強い県です。国政選挙となれば「やる前から若干諦めムードなのでは…?」と感じることも。
さてそんな地元和歌山で、私は今回初めて本気で選挙活動をすることにしました。
一応、これまでも社会運動と全く無縁の生活を送っていたわけではありません。ただ「特定の政党を応援するための政治活動」はやってきませんでした。共産にもれいわにも、社民にも立民にも、好きな政治家さんはたくさんいるし、みんなが特定の党を盲信するようになると政治の腐敗が始まると思っているので。それは今も変わりません。
でも和歌山の立候補者を見ると、そもそも応援できる人が少ないんですよ……。今回の選挙は特に大事だと個人的に思っていたので、
「無党派市民派?しらねーよ、今回はリベラルの党を応援して勝たせたい」
という気持ちで挑戦しました。では以下、やったことリストと感想です。
※ちなみに最後は文句です。
1.公示日前に駅前で演説
マイクを持って、JR和歌山駅前で演説。
スラスラ話せば7分くらいで終わる演説を、3回繰り返しました。内容は党の政策から、若者の立場で重要だと思う政策を取り出したものです。いわゆる「事前運動(立候補の届け出前に選挙運動すること)」に該当しないよう、話す内容には注意。
私が応援した党は、政策がクッソ長くて勉強しないと分からない部分もあります。「なんだこの用語聞いたことねーぞ」みたいな、特殊な業界用語もあります。私はそれを全部めっちゃ簡単にして、中学生や高校生でも分かるものに変えて話しました。おかげでまあまあ長い。
昔からスピーチには自信があるので、友達にも「普通に感動した」と言ってもらいました。随所に党の名前を入れることができたのは自分でも褒めたい。
けど長い。よく分からん一般市民が行う街頭演説で、7分は長かったなと反省です。とはいえ嬉しいこともあって、制服姿の男の子が、立ち止まってじーっと聞いてくれていました。教科書のページ数も増えているし、それだけ頑張ってもちゃんと大学に行けるか、ちゃんとした仕事に就けるか、分からないのが今の子どもたち。
思い当たることがあったのかな。聞いてみたかったな。
2.ビラまき
全部で400枚くらいのビラをまきました。
ちなみにいわゆる「法定ビラ(選挙期間中に配る、候補者の顔と名前などが書かれた選挙用のビラ)」ではなく、「政治活動ビラ」というものです。
いまだによく分かっていないのですが、とにかく政治活動ビラに参院選のことを書き込むのはNG。事前運動として、公職選挙法違反らしいです。党の人に教えてもらいました。へー!!
私はオリジナルのビラをまきたかったので、後援会的な形で作った政治活動ビラをまきました。ちなみにこれ、選挙期間中にするのはグレーゾーンみたい。(もしくはNG?)
あと「政策号外」の配布もしました。
選挙に直接かかわりのない、政党の政策や実績などが書かれた新聞は自由に配れる(らしい)。もちろん、候補者の氏名や写真が入っているものはNGです。なるほど~・・・
いや分からんわ。公職選挙法の規定ややこしすぎて意味わからん。詳しい人に聞きましょう。
3.選挙カーでアナウンサー
ウグイス嬢とも呼ばれるやつです。私の応援した党では「アナウンサー」と呼ばれていました。ジェンダーへの配慮かな?
選挙カーに乗るときは、運転手1人と弁士1人、そしてアナウンサー2人の計4人がセットみたい。
ちなみに弁士とは「街頭で政策の訴えを担当する人」、アナウンサーは「選挙カーが走っている間に『〇〇党の××です。応援してください』などの言葉を繰り返し話す人」です。
このアナウンサーの仕事は「連呼行為」と呼ばれています。同じ内容の、短い言葉を何度も繰り返し言います。朝8時から夜8時までしか走っちゃダメ、そして学校や病院の近くでは静かにしていないとダメです。もちろん救急車が走ってきても黙ります。私も運転手さんに「幼稚園近くなってきたからマイク切って!」などと言われました。
街中では走りながら手を振り、手を振り返してくれる人がいたら「ご支援ありがとうございます、頑張ります」と答え、車を避けてくれた人がいたら「お車ありがとうございます」と通してもらう……アホみたいに暑かったです。あとずっと手を振ってるので100%腕が痺れます。ところどころで車を停めて、弁士さんが演説するので、その時はアナウンサーも外へ出て手を振ります。暑っっっっつ。マジで陰あるところに車停めてくれ。下手したら死ぬので水分補給必至。
でも運転手さん曰く「夏はまだええよ、走ってたら涼しいから。本物の地獄は冬やで。窓開けっぱなしだから暖房きかないし、手はしびれるし」とのことでした。選挙カーってどれくらい宣伝効果あるんかな…。
4.その他
この間、党の事務所に何度か出入りしました。
ちょっとびっくりしたのは、意外と事務所に出入りする人が多いことです。てっきり過疎ってるもんだと思っていたので。
たいていは党員の方とか支持者の方ですが、事務所に常駐している人でも「あの人だれだ?」と言うような、全然知らない地域のおっちゃんも入ってきていました。
あとかかってくる電話が面白かったです。受付のおばちゃんが「気候変動の政策についてですね、少しお待ちください」なんて言って電話を取っていた時は、「おっ」と思いました。ちゃんと聞きに来てくれる人がいるんだな。
もちろんクレームの電話もあります。「なんでうちの住所知ってんだ!」という電話は、選挙期間中よく来るらしいです。
私も知らなかったのですが、役所にはいわゆる「有権者名簿」というものがあります。地域の選挙権を持っている人たちの、名前と住所などが載った名簿です。この名簿は、政治活動・選挙活動を目的とする場合に閲覧できます。住所と名前の書きうつしもOK。
だから名簿に沿って選挙運動をしていると、「なんで教えてないのに住所知ってるんだよ!」と怒る人もいるみたい。念のために書いておくと、政治・選挙活動以外の目的で使用すると罰則があるので、他の目的には使えません。悪用の心配はほぼないので、ご安心を。
おわりに
私が期間中に行ったのは、こんな感じでした。
他は選挙活動ではないけれど、安倍元首相が亡くなられた件で、スタンディングをちょっとしてきました。なんと差し入れでポカリをくれた、親切なお兄さんもいました。「女性だけで立っていたら絡まれることもあるから、気を付けて」と。
ありがとうございます。そして二度と武力で言論の自由が殺されることのない社会を。
さて、いろいろやりましたが最後に予告通り文句を書いて終わります。
私の応援した党について、活動仲間が「選挙終ったあとの振り返り、毎回ポジティブなことしか言わんねん!そりゃ最後までネガティブやったら気分下がるけど、ネガティブな話もせなアカンやろ!!」と言っていました。いや間違いねぇ。私も言いたいことがある。
候補者のポスターがだっっっせぇ。目を惹かねぇ。知らん人が見たらマジでよく分からんおじさんすぎる。県で作ったチラシもヤバい。すごいの作れる人おるやん、何でそっちに任せへんの?何とかして。
アナウンスも演説の内容も難しすぎる。選挙カーのアナウンサーが漢字を読み間違いするレベルの難しさ。誰が一発で聞き取れるんだ。「勉強してたら分かるやろ」的な考えやめようぜマジで。中身刷新してくれ。
これ党だけの話じゃないけど和歌山オジサン多すぎな!!見て!!候補者見て!!無党派層のみんな誰に入れたい!?「全員一緒やん○保で良くない?」ってなるやん!!至る所で言われてるんだよ、「投票したい人いない(笑)」って!!次は本気で勝ちに行こうよ!!!
これも党に限った話じゃないけど、リベラル男性の女性蔑視率とか無自覚セクハラ野郎率まあまあ高けぇんだわ。もうびっくりしちゃう。うちのパートナー(男性)でもドン引きするレベルなのよ。「ジェンダー観をアップデートとか言うけど、そもそもインストールされない奴おるくね?(笑)」とか言ってるレベルなのよ。本気の民主主義をやるなら、こういう耳の痛い批判も受け止めてくれ。
以上です。
3年後、この国に民主主義が残っていたら、みんなが投票したくなる女性候補者が和歌山にもいればいいな。
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