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#9 課題解決で行き詰まったら、抽象化してみる

マネージャーなら誰しも何かしらの課題を解決しようとアクションを起こすときがあると思います。

ただマネージャーが思っている課題と現場スタッフが思っている課題がそれぞれ違うことがよくあります。

今回はそんなときにどうするか、一つの解決策として、課題を抽象化してみるといいと思います。

★事例
作業療法士8年目。デイサービスの管理者になって早3年。色んな経験をしてきた。なった当初は色々あったし、大変だったけど、最近は少しずつやりがいを感じて楽しく仕事をしている。
そんな最近の悩みはスタッフの成長だ。
スタッフは全部で4名、セラピストにヘルパーに看護師、職種は様々だ。医療職スタッフは病院の経験を得て、デイサービスに来たのだが、どうも書類のミスなどが多い。決して人としては悪くはないのだが、もう少しミスが無くなるといいと思って、面談をすることにした。
Dさん「忙しい中時間を作ってくれてありがとう。最近書類のミス、多いからどうにか無くそうと思っている。そのための面談を今回はやろうと思う」
Jさん「ありがとうございます。直したいと思っていました。まずは意識して直していきます。」
Dさん「意識じゃ直らないんじゃない?もっと仕組み化してみたら?」
Jさん「意識することが1番大切だと思ってるので、、、」
Dさん「うーん、、、」


まずは情報を整理しよう! 

まず、なんか違ったなと思ったら情報を整理することから始めるとわかりやすいです。事例に関しての情報を整理すると、

Dさん(マネージャー)は
・Jさんの書類ミスを無くしたいと思っている
・無くすためには何か仕組み化を考えている
・無くすことでもっとよくなるんじゃないかと期待している

Jさん(スタッフ)は
・書類ミスを無くしたいと思っていた
・今までも意識して直してきた
・今回も意識をして直したいがDさんと合わない

っていうのが、事例からわかります。

ここでお互いにぶつかっているのは、Jさんの書類ミスを無くすための方法論です。

Dさん(仕組み化) vs  Jさん(意識して直したい)

ですね。

このように、今までのやり取りで本当はどんな課題に取り組もうとしているのか、今それぞれが思うことは何かを洗い出してみると、なぜぶつかっているのかがわかってきます。

足りない情報があれば、実際聴いてみたりするといいと思います。

次はこの情報をもとに実際に解決していきます。

課題を抽象化してみる


情報がわかったら、まず本質の課題(イシュー)は何かを考えてみます。

上で書いたようにこの2人のやりとりだとミスを無くすための方法論でぶつかっていますね。

このまま方法論について、話し合い、何かアクションプランを無理やり決めようとすると、理解するまでに時間がかかったりしてうまくいきません。

なので具体的に出た方法論ではなく、なぜそもそも意識して直さないといけないのか、課題を抽象化して考えていく必要があります。

そうすると
仕組み化する/意識して直す→書類ミスが多いから→直せばもっと良くなる、成長できる

まで遡ると2人の意見が一致しそうですよね。

お互い衝突した状態で話し合ってもうまくはいきません。方法論が違うだけで目的は紐解けば一緒なことは結構あります。

何かを解決しようとするときに最初によく方法論から考えがちですが、そもそもなぜこの課題を解決しないといけないのか、課題を取り組む目的は何かを考えていくとスムーズにできると思います。

まとめ

今回お伝えしたのは、イシューを抽象化するという作業です。

なんか合わないなと思ったらそのまま何となく進めるのではなく、まずは目的まで戻って話し合うといいかと思います。

それでは!

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