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おから旦那

 行きつけのスーパーでおから買った。
 1袋わずか1円だった。そして帰宅してすぐに炊いた。

 どんぶり鉢いっぱいの卯の花。当分オカズに困らない。

 素浪人 花山大吉を思い出す。近衛十四郎が主役で、焼津の半次が品川隆二である。
 大吉の好物はおからと酒。
 居酒屋に入ってまずおからがあるかどうかを店主に尋ね、あれば上機嫌で店を褒めちぎりるのだが、もしなければ、
「今にこの店はつぶれるぞ」などと言いがかりをつける。

 また相方の焼津の半次は、喧嘩になると、

「おらぁ頭にきたぞ! このおから野郎!」「おからボケ!」「おから旦那!」「旦那野郎!」などと、大吉をけなす。

 今見ても抱腹絶倒の、とにかくよくできた時代劇なのである。

 写真は、主人公、花山大吉がおからをむさぼり食うシーン。

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