見出し画像

つぶやき 霞をくうために

 朝もはよから、久しぶりに長年愛用の円管服(ツナギ)を着て出動した。
 
 元は薄緑だったのだが、あちらこちらに染みやペンキが付着し、いっぱしの抽象画のようである。バスキアもびっくりするに違いない。

 ちょいとあやしい部分が特に変色しているように見えるが、これは決してよからぬことが理由ではない。荷物を運ぶとどうしてもそのあたりが擦れて、油などが染みつくのである。

 地元産廃業者の方のお手伝い、というのは言い訳で、実はおこぼれ狙い。そう、こんな時にはサブカルチャーをかなぐり捨てて、私はまさしくハイエナ稼業に徹するのだ。

 一仕事終えて、さあお洗濯。

 世の中、霞を食いながら生き抜くためには、しぶとく地を這うことが、重要なのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?