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最敬礼
遮二無二なって自分の「個性」を探り、いじくりまわしていい気になっていた10代の後半。今は亡き恩師から強烈な啓示を受けました。
「久保君、個性とはね、一人一人の内面のさらに奥にある、究極の独自性を意味するんだよ。
それはね、自分自身の自己となることなんだ。均質化されたものじゃぁなく、自分自身を志向したまえ」
「人間はね、自己を表現している時、内在している力を発揮している時、最も幸福で、自分自身でありうるんだ。
だけどね、その洞察が浅ければ、表現されたものは画一的になり、空虚感だけが残る。そういうものは、もはや個性とは呼べないんだよ」
最敬礼の久保研二。合掌。
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