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学びの種 #001「間取りで妄想する」

妄想は学びへの入口。妄想0円。

 佐藤和歌子さんの『間取りの手帳』(リトルモア、2003年)以来、間取り鑑賞を楽しみ人のことを「マドリスト」と呼ぶそうです。マドリストは、新聞の折込に入った不動産広告の間取りをみて、「自分が住むなら家具をどう配置するか」とか、「この部屋に住む人はどんな人なのか」などと妄想するそうです。
 間取りで妄想するのは、小説を読んで、小説の世界に入り込んでいくのに似ています。目の前にないものを想像するという力は、現時点でわかっているかぎり、動物のなかで人間のみが獲得した力です。想像力は、学びを深める重要な原動力のひとつです。
 『間取りの手帳』以来、間取りをテーマにした本が多く出版されましたが、そのなかでもおすすめしたいのが、『海外ドラマの間取りとインテリア』です。もともと、ウェブに連載されていたものですが、海外ドラマ・映画に登場する間取りをCGできれいに再現しているのが特徴です。多くの「間取り」本が平面図を取り上げているのに対して、この本では間取りやインテリアを立体的に妄想できます。また、精巧なCGに加えて、キャラクターの特徴をつかんだイラスト、まどか探偵(小野まどかさん)と秘書(イエ子)のかけあいによる謎解きも面白いです。

 

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