嘘 - 何も悪いイメージばかりじゃない 〔2001年4月初旬号〕


▼うそ…何も悪いイメージばかりじゃない。エイプリルフール。一年に一度くらい本音で嘘をついてみるのもいいかも知れない。誰にも言えないことだって、嘘のような顔してぽろりと吐いてしまおう。


 


▼冗談に混じって飛び交う本音かな〔ねこ〕


 


▼嘘と書くより「ウソ」とか「うそ」と書いたほうがやんわりと心に滲みるような気がします。時にはキミにだってうそをつくことがありますよ。好きだけど嫌いだと言ってみたり、別れるつもりのないときに、別れようと言ってみる。ちょっとしたスリルなのかも知れないし、ちょっとした本音かも知れない。まさか、別れなど来るはずのない二人にもちょっとしたポタンの掛け違い程度のすれ違いで永遠の別れになることだってあるでしょう。いやいや、その逆で、時計が狂っていたおかげで出会った人も居たんですけど…。


 


▼別解があると言ったの嘘っぱち〔ねこ〕


 


▼人生に正しい答など必ずしも存在しないいんだということは、苦難を少しでも嘗めた人ならわかるだろう。別解は幾つもあるし、何も正解が道を開くわけでもない。私たちを開く道は別解にあるような気がする…と私がどれだけ言っても異国の言葉のような響きで理解してもらえなかった。愛に偽りはなかったのだが…。


 


▼ウソつきな鬼さん鬼さん手の鳴る方へ〔ねこ〕


 


▼人生なんて真っ暗闇をさまようようだ、と思ったことがあったけど、まんざらそうでもないんじゃないの、と思い直してみることもある。私は目隠し鬼さんで、貴方は私を誘惑する天使のような悪魔でした。そして私は手の鳴る方にさまようけど、貴方の気配を感じたらもとの嘘ツキに戻って貴方に背を向けて知らん振りをするかも知れない…。


 


▼逃げ道を探して嘘の山に着き〔ねこ〕


 


▼責めるのは簡単でも責められたら逃げ惑う。逃げ道なんて簡単に見つからない。だから、責める側は逃げ道を用意してあげてから責めないととんでもないことになってしまう。


 


▼どうしてお茶をこぼすの!と子どもを叱ってもその子だって理由がわからない。手が滑ったのかもしれない。叱ってもさほど解決することはない。掃除をするのが嫌だから(面倒だから)八つ当たりをしているようにも見える。


 


▼もう少し大人になった子どもでも、少しいたずらが過ぎてしまうことがある。叱られて逃げ道を失った子は…嘘をつくかも知れない。


 


▼悪者になって別れる嘘もある〔ねこ〕


 


▼嘘でもいいからこの場を逃れてしまおう、新しい展開があるかも知れない…という幻想が浮かんで、口から出まかせを言って奈落のそこに落ちて行く。恋愛にだってこんな話は山ほどあるさ。