見出し画像

【遊戯王マスターデュエル】デッキ紹介 ラプターシュート


はじめに

 こんにちは。葉加鶺鴒です。

 今回は、前回記事のヤクルス幻獣機とは趣向を変え、【幻獣機】で先攻ワンキルを決めようと思います。

デッキレシピ・コンセプト

2023年11月20日時点でのリミットレギュレーション適用

 【幻獣機】の先攻ワンキルと言えば、そう。

I am A T O M I C

《ダーク・ダイブ・ボンバー》(以下DDB)ですね。レベルを参照したバーンダメージを飛ばすことができるモンスターです。過去にエラッタを受けており、修正前はタイミングと回数に制限が無く場のモンスターで総攻撃した後すべて射出してトドメを刺していました。今ではメイン1限定、かつ発動も1回のみということで大幅な弱体化を受けましたが、それでもレベルの高いモンスターをリリースすれば致命傷となり得る火力を持ちます。

 さて、レベルを参照するということでトークンのレベルを自身に加算することができる幻獣機はもちろん好相性なのですが、単体では盤面を埋めても最大レベルは16、3200ダメージが限界です。そこで、魔法カード《ギャラクシー・クイーンズ・ライト》の出番となります。

脱法レベリング呪文

 これをレベルの上がった幻獣機に発動すると、周囲の幻獣機トークンが上がったレベルと同じになり、それを本体が加算することになるので爆発的にレベルが上昇します。具体的には、幻獣機トークンが3体いる状況で使えば、本体レベル13+トークンレベル13×3体分で合計43、8600ダメージとリーサルラインに届くわけですね。

 ということで、本デッキはレベルをひたすらに上昇させた幻獣機をDDBで発射し、極大バーンダメージを与えて勝利するものとなっています。

ラプターシュートの撃ち方

 本デッキを組むことになったきっかけは、《幻獣機ウォーブラン》と《幻獣機メガラプター》の相性の良さでした。

幻獣機使いしか知らない

  ウォーブランはメガラプターからサーチできるレベル1チューナーであり、展開の中で無理なくアクセスできます。さらに、ウォーブランは機械族、つまりDDBのS素材になると幻獣機トークンを特殊召喚し、それに反応してメガラプターも幻獣機トークンを出します。これにより、ウォーブラン+トークン2体でDDBを出すとトークン2体が帰ってくるため実質1体でS召喚ができます。お得ムーブすぎる。風属性縛りがつきますが、DDBまで行ったら後は射出だけなので関係ないです。

 また、今回はアウローラドンへの繋ぎをランク4エクシーズ軸にしています。これは、展開の中で必須パーツとなる《幻獣機オライオン》と《ギャラクシー・クイーンズ・ライト》がどちらもランク4エクシーズモンスターでサーチできるからです。

下級機械=オライオンをサーチ。召喚条件に注意
クイーンズライトをサーチ。こちらは汎用ランク4

 また、【スプリガンズ】新規の実装により、汎用ランク4から大量の機械族モンスターを出力できるようになったことも大きいです。

サーチした上に手札墓地から3体も特殊召喚!?
汎用ランク4。タリホーのための墓地肥やしも行う
メリーメイカーに重ねられる。タリホーをサーチできるしX素材3つもここから外せる

 ランク4の初動としては【スクラップ】出張を採用。《スクラップ・ラプター》は豊富なサーチカードに対応しており、初動の安定化に貢献しています。デッキ名の「ラプターシュート」はスクラップ・ラプターから始動し、最後に幻獣機メガラプターを射出することから名付けられています。

見た目も機械っぽい(恐竜族)
サーチ魔法。《化石調査》などにも対応

 以上が展開ファクターの中でも特徴的な部分でした。ここからは、実際の展開ルートを詳しく解説していきます。

展開例① ランク4×2

 先述した必須パーツであるオライオン、クイーンズライトを引けていない場合の展開です。今回は、2枚初動で展開できるパターンの
・《スクラップ・ラプター》or《スクラップ・エリア》
・《パラレルエクシード》

で解説します。(登場カードの効果などは画像参照)

1.《スクラップ・ラプター》を通常召喚。(《スクラップ・エリア》の場合は発動してラプターをサーチ)

2.ラプターの①効果を発動。自身を破壊し「スクラップ」モンスターの召喚権を増やしつつ、②効果でデッキから《スクラップ・キマイラ》をサーチ。

3.増えた召喚権でキマイラを召喚。①効果で墓地のラプターを特殊召喚。

4.キマイラとラプターで《スプリガンズ・メリーメイカー》をX召喚。①効果でデッキから《スプリガンズ・ピード》を墓地へ送る。この時、ピードを素引きしている場合は発動しないでください。デッキのスプリガンズがいなくなり、後述するタリホーが発動できなくなります。

5.メリーメイカーに重ねて《ギガンティク”チャンピオン”サルガス》をX召喚。①効果を発動し、デッキから《タリホー!スプリガンズ》をサーチ。

6.タリホーを発動。この時、サルガスのX素材3個をすべて取り除きます。デッキから2枚目のピードをサーチし、追加効果で手札のピード、墓地のピードとメリーメイカーを特殊召喚。
(盤面:サルガス、メリーメイカー、ピード2体)

7.ピード2体で《ギアギガントX》をX召喚。①効果を発動し、デッキから《幻獣機オライオン》をサーチ。

8.ギアギガントXとサルガスで《警衛バリケイドベルグ》をL召喚。①効果の発動時に手札のオライオンを墓地へ送る。この時、バリケイドのリンク先は空にしておいてください。
(盤面:バリケイド、メリーメイカー)

効果そのものは無意味だが、コストで手札を捨てる点が重要

9.墓地に送られたオライオンの②効果と《パラレルエクシード》の①効果をチェーンして発動。パラエクをバリケイドのリンク先に特殊召喚し、幻獣機トークンも特殊召喚。
(盤面:バリケイド、パラエク、メリーメイカー、幻獣機トークン)

10.パラエクの②効果で、デッキから2体目のパラエクを特殊召喚。

11.自身の③効果でレベル4となっているパラエク2体で《銀河光子竜》をX召喚。②効果を発動し、デッキからクイーンズライトをサーチ。

12.バリケイドとメリーメイカーで《幻獣機アウローラドン》をL召喚。①効果で幻獣機トークン3体を特殊召喚。
(盤面:アウローラドン、銀河光子竜、幻獣機トークン4体)

13.アウローラドンの②効果を発動。自身と銀河光子竜をリリースし、デッキから《幻獣機メガラプター》を特殊召喚。
(盤面:メガラプター、幻獣機トークン4体)

14.メガラプターの起動効果を発動。トークンをリリースし、デッキから《幻獣機ウォーブラン》をサーチ。

15.墓地のオライオンの③効果を発動。自身を除外し、手札のウォーブランを召喚。
(盤面:メガラプター、ウォーブラン、幻獣機トークン3体)

16.ウォーブランと幻獣機トークン2体で《ダーク・ダイブ・ボンバー》をS召喚。ウォーブランの強制効果が発動し、幻獣機トークンを特殊召喚。さらに、メガラプターの強制効果も発動し、追加で幻獣機トークンを特殊召喚。
(盤面:DDB、メガラプター、幻獣機トークン3体)

17.クイーンズライトをメガラプターに発動。場のモンスターのレベルが13に統一され、メガラプターのレベルが43になる。

18.DDBの①効果を発動。メガラプターをリリースし、レベル43×200=8600ダメージを与えて先攻ワンキル達成。

展開例② ランク4+任意のモンスター+オライオンorクイーンズライト

 次は、必須パーツを片方引いている場合です。サーチ対象が減るため、アウローラドンのリリースコストさえ捻出できれば成立するようになります。今回はパーツ+2枚初動の一例として
・《幻獣機テザーウルフ》
・《天威龍-シュターナ》 +必須パーツのどちらか1枚
から展開します。

1.《天威龍-シュターナ》の①効果を発動。自身を特殊召喚。

2.《幻獣機テザーウルフ》を通常召喚。強制効果が発動し、幻獣機トークンを特殊召喚。テザーウルフのレベルが7になります。

3.幻獣機トークン1体で《リンク・スパイダー》をL召喚。テザーウルフのレベルが7から4に戻ります。

テザーウルフがレベル4+コストに変身

4.テザーウルフとシュターナでメリーメイカーをX召喚し、タリホー発動まで展開例①と同様。
(盤面:スパイダー、メリーメイカー、サルガス、ピード2体)

5.ピード2体でギアギガントXまたは銀河光子竜をX召喚。足りない方の必須パーツをサーチ。

6.スパイダーと手順5で出したXモンスターでバリケイドベルグをL召喚。効果コストでオライオンを捨て、幻獣機トークンを特殊召喚。
(盤面:バリケイド、サルガス、メリーメイカー、幻獣機トークン)

7.バリケイドとサルガスまたはメリーメイカーでアウローラドンをL召喚。後は展開例①と同様。リリースはアウローラドンと余った効果モンスターにします。

展開例③ ランク4+オライオン+クイーンズライト

 最後は、必須パーツを両方引いている場合です。サーチ用のX召喚が不要な場合、スプリガンズ展開で機械族4体=アウローラドン+コストが揃うのでランク4さえ立てられればワンキルまで繋がります。今回は、
・《パラレルエクシード》+必須パーツ2種類
から展開を行います。

1.オライオンを通常召喚。

2.オライオン1体で《転生炎獣アルミラージ》をL召喚。オライオンとパラエクの効果をそれぞれ発動し、合わせてパラエク2体と幻獣機トークンを特殊召喚。

オライオンの墓地送りをしつつモンスターを供給できる

3.パラエク2体でメリーメイカーをX召喚し、タリホー発動まで展開例①と同様。
(盤面:アルミラージ、メリーメイカー、サルガス、ピード2体、幻獣機トークン)

4.アルミラージとスプリガンズ1体でバリケイドベルグをL召喚。効果は使いません。

5.バリケイドとスプリガンズ2体、合計3体でアウローラドンをL召喚。アウローラドンはL召喚時に盤面が3つ空いていないと幻獣機トークンを出せないため注意しましょう。

6.後は展開例①と同様。

 以上、3パターンの展開ルート紹介でした。ここまで読んでいただきありがとうございます。以降はカードの採用理由などを書いていくだけのおまけ的要素なので読まなくても構いません。もし興味をお持ちいただけたら、ぜひ組んでみてくださいね。

採用カードについて

 この項では、展開に直接関与しないカード、特筆すべきカードの詳細な説明を行います。

メインデッキ

《スモール・ワールド》

宇宙最強最難サーチ

 初動札やオライオン、場合によっては手札誘発にアクセスできる万能サーチ札です。デッキ内のモンスターはかなり広い範囲で相互アクセスが可能になっています。
 長くなってしまい申し訳ないですが、以下によく使う3種類のサーチ経路を網羅しておきますので良ければ参考にしてください。

スクラップ・ラプター
①ドロール → テザーウルフ(風属性) → ラプター(レベル4)
 ドロール → オライオン(風属性) → ラプター(守備力1000)

②メガラプター → シュターナ(レベル4) → ラプター(レベル4)

③テザーウルフ → シュターナ(レベル4) → ラプター(レベル4)

④シュターナ → テザーウルフ(レベル4) → ラプター(レベル4)

⑤ヴィシュダ → シュターナ(幻竜族) → ラプター(レベル4)

⑥パラエク → テザーウルフ(風属性) → ラプター(レベル4)
 パラエク → オライオン(風属性) → ラプター(守備力1000)
 パラエク → シュターナ(守備力2000) → ラプター(レベル4)

パラレルエクシード
①うらら → ドロール(攻撃力0) → パラエク(風属性)

②ドロール → メガラプター(風属性) → パラエク(風属性)
 ドロール → テザーウルフ(風属性) → パラエク(風属性)
 ドロール → オライオン(風属性) → パラエク(風属性)

③ラプター → テザーウルフ(レベル4) → パラエク(風属性)
 ラプター → オライオン(守備力1000) → パラエク(風属性)
 ラプター → シュターナ(レベル4) → パラエク(守備力2000)

④メガラプター → ドロール(風属性) → パラエク(風属性)
 メガラプター → シュターナ(レベル4) → パラエク(守備力2000)

⑤テザーウルフ → ドロール(風属性) → パラエク(風属性)
 テザーウルフ → シュターナ(レベル4) → パラエク(守備力2000)

⑥オライオン → ドロール(風属性) → パラエク(風属性)

⑦シュターナ → メガラプター(レベル4) → パラエク(風属性)
 シュターナ → テザーウルフ(レベル4) → パラエク(風属性)

⑧ヴィシュダ → シュターナ(幻竜族) → パラエク(守備力2000)

幻獣機オライオン
①うらら → ドロール(攻撃力0) → オライオン(風属性)

②ドロール → パラエク(風属性) → オライオン(風属性)

③メガラプター → ドロール(風属性) → オライオン(風属性)
 メガラプター → パラエク(風属性) → オライオン(風属性)

④テザーウルフ → ドロール(風属性) → オライオン(風属性)
 テザーウルフ → パラエク(風属性) → オライオン(風属性)

⑤シュターナ → パラエク(風属性) → オライオン(風属性)
 シュターナ → ラプター(レベル4) → オライオン(守備力1000)

⑥パラエク → ドロール(風属性) → オライオン(風属性)

《天威龍-シュターナ》

 特殊召喚できるレベル4、しかし役割はそれに収まらず。レベル4でありながら幻獣機・スクラップ双方と被らない水属性、パラエクと繋がる守備2000、ヴィシュダと繋がる幻竜族というスモワの架け橋として神がかったステータスを持っています。②効果は使いづらいですが、特殊召喚して《天威の拳僧》に変換すればカウンター破壊を構えることができます。


《天威龍-ヴィシュダ》

 特殊召喚できるモンスター、兼 後攻時の捲り札です。シュターナと同様に拳僧に変換したり幻獣機トークンがいたりすれば能動的に除去を行うことができます。

《おろかな埋葬》

 基本的には4枚目のオライオンです。展開例②のように、アルミラージ変換によるリリースコスト供給が不要な場面では代替となることができます。また、オライオンの③効果には同名ターン1が無いので複数落としてレベル4幻獣機を初動のかさ増しにしたり、キマイラ素引き時にラプターを落として蘇生したり、といった使い方も可能です。


《灰流うらら》/《ドロール&ロックバード》/《無限泡影》

 後述する《抹殺の指名者》用も兼ねて、手札誘発の中で個人的に撃たれたくないものを厳選して採用しています。(うららは汎用的に使えるため3投)
 《ドロール&ロックバード》は風属性であるため、スモールワールドの中継ぎとしても優秀なのがお気に入りです。


《墓穴の指名者》/《抹殺の指名者》

 うららを意識してメタ札をフル投入しています。《増殖するG》も他の誘発へ連鎖すると厄介ですが、相手の手札が増える分にはワンキルすれば問題ないため、場合によっては通す手もあります。

EXデッキ

《No.41 泥酔魔獣バグースカ》

 手札事故などで先攻ワンキルが行えない時の妥協展開用モンスターです。単体で立てておくだけでも結構嫌な顔をされます。


《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》/《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン-オーバーロード》/《天霆號アーゼウス》

1回間違ってアークリベリオン(ランク5の方)生成しました
名前が長い、効果テキストも長い
エクシーズデッキの特権

 後攻時の捲り札です。レベル4モンスター×2体さえ並べてしまえば、無駄に効果を発動することなく3000打点での殴り+4素材アーゼウスまで繋げることができます。


《No.35 ラベノス・タランチュラ》

 【幻獣機】ではお馴染みの後攻リーサルウェポンです。幻獣機トークンがもの凄いパワーで殴るようになります。
 本デッキだとランク4からスプリガンズ展開→アウローラドン+幻獣機トークン3体+墓地オライオン の盤面を作り、ラドン②効果でトークン2体リリースしてメガラプター、トークンリリースしてテザーウルフサーチ、オライオン③効果でテザー召喚、テザーとラプターの強制効果でトークン2体特殊召喚 の流れでX召喚できます。強制効果で出すトークンは攻撃表示で出さないとワンキルできないので注意。あと③効果で相手の盤面を一掃できない場合も厳しいです。そういう時は素直にリベリオンアーゼウスしましょう。

おわりに

 ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。
 遥か昔、ハリファイバー様がご存命だった時代すら通り過ぎてエラッタ前から研究が進められているDDB先攻ワンキル。もっとカードプールを広げれば完全1枚初動などさらに安定したデッキは存在するでしょう。しかし、幻獣機を使うギミックである以上なんとか【幻獣機】らしい動きを取り入れて構築してみたいと思ったところが本デッキのはじまりでした。
 結果としてはウォーブラン+メガラプターのトークン強制増殖コンボを組み込みながらそこそこ成功率もあるルートができたので個人的には大満足です。皆様も無限に生成される幻獣機トークンと特大バーンで満足してみては如何でしょうか。

それではまた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?