グウェルの『大事なお話』に関する真偽について
先日、にじさんじ所属のグウェル・オス・ガールが『大事なお知らせ』という動画を出しました。現在、この動画は削除されていますが、内容としては、生活環境が変化したこと、それに伴い今までのような企画をすることが難しく、スポンサーを募るというものでした。
これに対し賛否が分かれました。賛否が分かれること自体は感性の問題ですから、どうでもいいのですが、話の内容を全く理解できていないのに批判する人や、明らかに悪意を持って動画内容を歪曲し吹聴している人が見受けられました。さすがの私もこれは鼻についたので真偽をしっかりと書いておくことにします。
グウェルには、えにから経由で、こういう連中を法的に訴えて欲しい限りです。
この賛否両論は、動画化されておりました。
コメントを見る限り、Vtuberに関する偏見が多いと思いきや、割と冷静に判断ができている人が多くて安心しました。
まず、グウェルの環境の変化というものについて。
グウェルは奥さんの体調が良くなく、また子供もまだ小さい状態です。つまり看護と育児が必要です。今までは、本職、趣味のライバー活動、看護、育児をしていましたが、さすがに無理があり、グウェル自身が倒れてしまうこともありました。そこでグウェルは、まずは仕事を辞めてマンションを売り、奥さんの両親の協力もあり、当面の生活費を確保しました。
この点に関して、彼の判断は間違っていないと思います。ライバーであれば、基本は家で活動できるので、看護や育児が可能だからです。時間が経てば収入的に厳しくなるかもしれませんが、子供が小学生になれば、ある程度育児から解放されて仕事ができるかもしれません。当分はライバー一本でも悪くないと思います。
(フェイクを入れていないのであれば)工場でケーキにイチゴを乗せる作業をしているときに奥さんの体調が悪化して、子供の面倒も見れないという事態は防げます。
そして、スポンサーを集うということについて。
彼はライバーの中でも企画屋であり、大勢のライバーやスタッフの協力のもと、楽しい企画配信を作り上げます。これは基本赤字のようです。赤字であるということ自体は驚くことではありません。『歌ってみた』動画を一本上げるのにも最低10万円はかかるというのですから。それを自己投資と見るか、ファンサービスと見るかはライバー次第です。
グウェルは収入が大きく減ってしまったことで、いままで行ってきたような企画がやりづらいと述べています。今までは赤字であっても、それは趣味による出費と捉えていましたが、そうも言ってはいられないというわけです。ですから、赤字を補填するためのスポンサーを募ったという話です。もし、これで資金が増えれば多くの企画ができますし、全く集まらなければ彼のライバー活動は、普通の配信(ゲーム実況等)ばかりになるわけです。
グウェルは、資金は企画のみに充てると言い、特典もつけ、可能な範囲内で決算報告をすると言っており、スポンサーに対し、真摯に対応しようとしています。
これを踏まれて、彼に対する批判を見ていきましょう。
まず、見受けられたのが、『家族を利用している』『同情で乞食をしようとしている』というもの。おそらく、彼らの国語の成績は1だったでしょう。
もし、グウェルが『妻の体調が悪く、その看護のために金が必要なんです』と言ったのならば、それは同情を利用した乞食行為です。しかし、動画を見れば、そのようなことは一切言っていないことは小学生でもわかるはずです。彼の奥さんの体調に関しては、彼の環境の変化、いままで通りの活動が難しくなった理由の一つでしかないのです。スポンサーが大量につこうと、1円も集まらなかろうと、グウェルの奥さんの待遇は変わりません。変化があるのはグウェルの企画の頻度のみです。クラウドファンディングに近いものであるでしょう。もし、これが法的に悪いことであるのならば、YOUTUBEの『スポンサーシップ』項目は何のためにあるのでしょうか?
よって、グウェルが『妻が病気であることを理由に乞食行為をしている』と吹聴している人は、「私は日本語の理解能力がないバカです」と自己紹介しているだけです。もし、これが悪意を持って行っているのであれば、立派なアンチ活動であり、虚偽によってライバーを貶めようとしていることとなります。多額の損害賠償を覚悟してもらいたい。
赤字について。
まず、Vtuber活動そのものが赤字というわけではなく、活動の一つの『企画』が基本的に赤字となる場合が多いというだけのこと。そして、本職ではなくVtuberの方を続けたのは、看護や育児を両立しやすい環境であるからというのは普通に理解できる。むしろ、『にじさんじ』の活動スタイルの柔軟性こそ褒められるべきで、このようなコメントは見当違いも甚だしい。
ここで、私個人の『スポンサーシップ』に対する感想を述べておきましょう。グウェルの企画は純粋に面白いものも多く、色々なライバーの意外な一面を見ることができたりするものもあり、箱全体としても重宝されるものであると思っています。ただ、私も裕福というわけではないので、さすがにスポンサーになってあげることはできそうにないです。だから、これでグウェルの企画の頻度が著しく減ってしまったとしても愚痴は言えません。これで愚痴を言おうものなら「私を楽しませるために、何かやって見せろ。ただし、そのための費用はお前が自腹を切れ!」というのと同義だからです。むしろ、今まで赤字覚悟で色々とやってくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。
私が、このグウェルの動画で思ったことは、次の2点です。
まず、『にじさんじ』の活動スタイルの柔軟性を再認識できたこと。これは育児や介護、兼業や外に出ることが難しい人、決まった時間が確保できない人であっても、何かしらの活動を各々のスタイルで行うことができる。この『にじさんじ』では、それが許されているという利点を改めて知ることができました。
もう一点は、グウェルの活動に対する誠実さを知れたこと。彼は環境の変化によって、自分ができなくなったことに対しては「できなくなった」と言い、ならば「できるようにするためには、どうすればいいのか」を考え、スポンサーシップを開設します。そして、リスナーに負担をかけてしまうことを心苦しく思っていると述べています。赤字であるという裏事情を話すことや、リスナーに金銭的な援助を呼びかけることは、できるだけしたくはなかったと思います。今まで普通にできていたことを「できなくなった」と、つまり「自分は弱くなった」と宣言すること、そして援助を求めることは、ある種の潔さを感じます。
「助けてやってもいい」と言ってくれる余裕のあるリスナーのみから援助を受け、その援助によってできる範囲で企画をすることは至って健全ですし。それと、自分の考える企画にはそれだけの価値があるという確信があってのことだと思います。これはグウェルのライバー活動に対する誠実さであり、彼の強さであると思いました。
私は、彼の活動が悪意や無理解によって阻害されないことを望みます。
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