見出し画像

顔の見える経営 #170 パーソナルブランディング

企業の存在意義とは、社会貢献に尽きます。
つまり、社会あるいは顧客が望む価値を提供できなければなりません。
その意味でも、各企業は独自の価値から、製品やサービスを創造しています。

そして、企業そのものや製品やサービスを識別させ、競合他社と差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたものがブランドです。

企業や製品やサービスの価値を高め、社会や顧客にブランドのイメージを認識してもらうための活動をブランディングといいます。
ブランディングが成功することによって、長期的な利益の確保やプロモーション活動への依存からの脱却にもつながります。

スーパーで販売されている野菜売場に、作り手の農家の方々の写真とメッセージが添えられている場合があります。
これは、パーソナルブランディングと呼ばれる取り組みです。

パーソナルブランディングとは、個人が属する企業や組織などのイメージ向上を目的として個人をブランディングすることです。
単なる知名度ではなく、本人のアイデンティティー(独自性)を認知されて支持されることを可能にするものです。

それは、決して、個人をよく見せるための取り組みではなく、自分の魅力を理解されやすく明確に伝えることが大切です。
つまり、他者とは違う自身の持っている魅力、強みなどを理解していただくことで、個人の存在価値を認めていただき、結果、支持していただき易くなります。
買い手としては、つくり手の顔と考えが見えることで、より野菜に対する魅力を感じることができると思います。

これは、他の業種、例えば、製造業でもいえることです。
その製品を工場のどんな人が造っているのかです。
その意味でもパーソナルブランディングの一環で現場の状況をホームページやSNSで発信することは有効であると考えます。

また、企業側としても、工場で働く社員がお客様の顔を知らないことが一般的です。
パーソナルブランディングの一環で、顧客を工場見学にお招きしたり、展示会に出展の際に工場で働く社員を接客スタッフとして対応させるなども顧客との関係強化の意味でも有効的かと思います。

それでも、プライバシー問題などもあって、会社の意向だけで社員にブランディングへの理解を得られないことも少なくありません。
それでも、主旨を働きかけ続けることで、出来る限り、顔の見える経営を推進したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?