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【書評】天才と分裂病の進化論:デイヴィッド・ホロビン 著


精神科の先生の著作ですが、分裂病だけではなく、人類の進化まで深く考察しています。
いままで読んだなかでも最高に面白かったです。

50万年ほど前に人類の脳は急に大きくなった。しかし15万年前までは大きな変化はありませんでした。
ところが、3万5千年前にはすでに洞窟芸術は洗練されていました。人類に創造性が芽生えているのです。
ということは恐らく15万年前から10万年前までの間に何らかの変化が起きたのではないか?

最後の先行人類が脳の大きさはそのままで、象徴的文化や技術をもち常に変化を希求する現生人類に変貌を遂げた理由は??

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それが分裂病の遺伝子だと著者は推定しています。

「人類の発展には分裂病の遺伝子が高頻度で我々に受け継がれている。分裂病の遺伝子が数個あるとして、全部をもつと分裂病が発症するが、数個だと創造的な天才!になったりする」のだと著者は主張してます。

そして分裂病はすべての人種においてみられるから、人種が分岐する前に人間に入った物に違いないと述べています。

非常におもしろい説です。ホモ・サピエンスがネアンデルタール人と同じレベルで共存していた時代から、突然創造性をもち世界中に散らばっていった理由がこれなのかもしれませんね。



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