【書評】『愛なき世界』をその世界観の中の人として読んでみた
私は大学院(博士課程)を出て、研究所に約5年勤め、その後フリーランスになったのだけど、まさかまさか、自分もやっていた「植物」を対象とした研究の、それも「基礎研究」の現場が小説の舞台になることなど想像もしていなかったので、この『愛なき世界』(三浦しおん著)が出版された時にはとっても驚いたし、しばらくは何となく、好きな漫画が実写化されたときの様な怖さがあって読めなかったの。
でもやっぱり、プロの作家から見た植物研究の世界、がどうなっているのか知りたいと言う欲求に勝てず読んでみた