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本当に相手を思って分かりやすく伝えたいならカタカナ語を止めるべき

丁寧な言葉を使っているのに分かりにくい人とかいるよね。小池知事とか。

丁寧な喋り方をしているのに伝わりにくい人とかいるよね。小池知事とか。

小池さんの場合はカタカナ語だけでなく、言葉使いが慇懃すぎて逆に「何言ってんのか分かんな〜い」となったり、ゆっくり実況もびっくりの一本調子、トーンを落とせばそのまま読経に使えそうなぐらい抑揚がないから分かりにくい。

加えて時々顎を引いて相手を睨むような表情をするので「うわー、こえー」と余計に頭に入ってこない。

とまぁ、言葉だけに原因があるわけじゃないけど、この1年ほどコロナのせいで政治家をテレビ等で目にする機会が多くなり、政治家の話をよく聞くようになった。

そして「だからあなたの話は分からない、伝わらない」と感じることも多くなった。

共通しているのは日本語にしても問題ないのに、やたらめったらカタカナを使うこと。乱用と言ってもいい。

もちろんカタカナでないともはや意味不明な言葉であったり、カタカナでも違和感のない言葉もたくさんある。

リモートワークとかワクチンとかビールとかオンラインミーティングとか。

これらは無理やり日本語にしたら逆に「頭ダイジョーブですか?」と言われる。

遠隔仕事とか生物学的製剤とか麦酒とか通信会議とか。

しかし、小池さんを始めとして政治家の話を聞いてると、まぁ出てくる出てくる、一瞬「ん?」と首を傾げたくなるカタカナ語。

2021年6月18日の記者会見を見てもたくさんある。

「少しハウリングしている」「20時までのオーダーとします」「モニタリング会議」「ゲームチェンジャー」「シティキャスト」等々。

でも改めて会見文を眺めてみると、これだけ長い会見でカタカナ語は思ったほど使ってないね。

NHKなどのニュース番組で出てくる箇所がたまたまカタカナ語が多いということなのかな。

逆に会見文を読んで、思ったほどカタカナ少ないのにこの人の言ってることが分かりにくいのは「一文が長過ぎる」ということがよく分かった。

歴代の首相だと演説に評価が高かった小泉元首相とかそうだけど、分かりやすい、強いリーダーに共通するのは「一文が短い」ということ。

名演説で有名なマーティン・ルーサー・キングの「I have a dream.」で始まる演説なんか、その典型だね。

本多勝一氏の「日本語の作文技術」に正しく美しい日本語の技術が網羅されているので興味ある人は読んでみるといいです。名著中の名著です。

ボクの四半世紀近くに及ぶサラリーマン人生において、カタカナ語を連発頻発して煙に巻きたがる傾向のある人は自称インテリの人が多い。知的教養の高い人のことね。

カタカナ語って多用すると一見頭がよく見えるから仕事できそー!となってスイスイと地位が上がるのですよ。

でも中身を伴ってないことが多いので経営層も「あれ、思ったほどでは・・・」と気付いて、そこから給料も地位も頭打ちになることが多い。

自称インテリのH氏のある会議の発言を聞いてみよう。

「このプロジェクトのスキームってステークホルダーしかいないじゃないですか。プロパーじゃないんでしょ?無理ですよ。コンセンサス取れるわけないじゃないですか。こんなことにリソースをオーバーテイクするなんて・・・。馬鹿っぽいですよね」

いや、あんたがな。

この文脈の場合「プロジェクト→案件」「スキーム→枠組み」「ステークホルダー→利益関係者」「プロパー→正社員」「コンセンサス→共通理解」「リソース→資源」「オーバーテイクする→被らせる、浪費する」と置き換えてもまったく問題なく意味が通じるよね。むしろ年配から子供にまで意味が幅広く意味を理解してもらいやすくなる。

無理になんでもかんでもカタカナを止めなくてもいいけど、「このカタカナを置き換えられないかな?」と考える癖をつけてみるといいと思う。

いかにカタカナ語で意味を曖昧にしてごまかそうとしていたかに気付かされると思う。

コロナ関連でやたらめったら聞くようになったカタカナ語、例えば「パンデミック」「アウトブレイク」「クラスター」「ソーシャルディスタンス」あたりは全部日本語にすることが可能です。

カタカナ語が多くて、一文が長くて、でも何を言ってるのか分からない発言をする人に「ごめん、で、要点は?」と聞くと結局一言で要点が言えない人が多いものです。しかもそういう人に限って中途半端に地位が高かったりするので厄介なんですよねぇ。

一文は短く。話が分かりやすくて、強い言葉で語りかけてくる人は、文が短く、カタカナ語が少ないものです。

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