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Nvidia株14%upの大爆進‼その理由とそれでも迷わず買うべき理由を解説!

今回はNvidia株について解説したいと思います。Nvidiaは最近日本の投資家からも有名かと思いますが、大手半導体メーカーの1社で特にGPU(画像処理半導体)に特化している企業です。

そんなNvidia株ですが2023年2月22日から23日にかけて約$207.5⇒$236.6と約14%もの大きな値上がりを見せました。今回は何故Nvidia株がなぜここまで大きく値上がりしたのか、今後はどうなるのか、買うべきなのか、について解説したいと思います!!

①     Nvidia株が何故大暴騰したのか?

IMAGE SOURCE: GETTY IMAGES.

まず何故Nvidia株がここまで大きく値上がりしたのか、それは2023年度Q4の決算報告の内容が良かった為です。具体的にはEPSが市場予想81centsに対して結果は88csnets、売上は市場予想$6.02billionに対して結果は$6.05illionでした。但し前年対比では利益は33%下落し、売上は21%下落しています。ゲーミング向け半導体の売上は引き続き弱く前年対比46%下落し$1.83billionでした。しかしデータセンター向けが11%上昇し$3.62billionでした。これはAIの需要・投資が増えている為です。現在の2024年度Quarter1の売上予想は$6.5billionとしており、前年対比22%の減少になりますが、市場予想である$6.31billionを上回りました。

CEOのJensen HuangはAIは変化点の一つであり、あらゆる産業に広く普及される、スタートアップから大手企業まで、創造的なAIの汎用性と能力への関心が加速している、と述べました。またゲーミング向け半導体の落ち込みについてはコロナパンデミック後に回復するとも述べています。

まとめるとNvidiaは2023年度のQ4でEPS、売上、ガイダンス全てにおいて市場を上回る事が出来ました。これによりNvidiaの株が一日で14%も上昇したのです。

②   今後はどうなるのか?

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今後はどうなるかという所ですが、女性版Warren・Buffettと言われているCathie Woodが率いるArk Investが直近4カ月(2022年11月~2023年1月)にかけてNvidia株のポジションを減らしているという話が出ています。Ark InvestはいくつかETFを出していますが、最も有名であるARK Innovation ETF(ARKK)に関してはNvidia株の保有数がゼロになりました。2023年2月時点では更に他の2種類のETFにおいてもNvidia株のポジションを減らしています。ARK Fintech Innovation ETF(ARKF)では48,272株保有、ARK Next Generation Internet ETF(ARKW)では81,054株保有している事となり、それぞれのETFの中で22~23番目の保有数となります。

では何故今回Cathie Woodが売りに走ったかというとNvidiaのパフォーマンスが悪いからという訳ではありません。Nvidia株は2023年で約50%近く上昇しており、彼女が保有している他の銘柄でここまで大きな上昇を見せている物はありません。こういった対応は以前にも見られ、2021年11月にも同様にNvidia株の売りに走っています。その時は単純に利益確定し、他の株に投資したと言われています。今回も同様と考えられています。Nvidiaの上昇は今年から始まった訳ではなく、2022年の10月中旬から上昇しており、そこから換算すると90%以上の上昇になります。

じゃあ一般投資家である我々も同様に今の内に利益確定した方がいいのか?と思われるかもしれませんが、そうでもありません。確かにNvidiaのPERは50倍を超えており割高、且つリセッションがこれから来るかも、という不安もあるかもしれませんが、長期という目線では上昇の兆しがあると思われます。特に新しいAIツール(MicrosoftのChatGPTやGoogleのBard)にNvidiaの半導体需要が増えると考えられます。

③     Nvidia株は買いなのか?

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ではそんなNvidia株は買いなのかという所ですが、今回は迷わず買いと言えそうです。Nvidiaのパソコンのプロセッサーによるゲーミング部門の売上は前年対比で約53%下落し、$1.6Billion、Q3のゲーミング部門の売上の51%減少したのと同等です。これはコロナによる中国のロックダウンとイーサリアム(仮想通貨)の処理能力に依存したProof-of-Workの検証モデルからの脱却が原因となり下落した物とNvidiaは言っています。

Nvidiaは今後AIのアプリケーションで更に処理能力が求められる事からデータセンター向けの売上が長期的に恩恵を受けると予測しています。更にアナリストは直近のIT関連(パソコンやゲーム向け)の売上減速はこのAIの需要により和らぐと予想しています。事実データセンター向けの売上はQ4で19%上がり$3.9Billionとなりゲーミング部門のいくつかの売上損失をカバーしています。何人かのアナリストはNvidiaの株価ターゲットを上方修正しています。Bank of Americaのアナリストは$215⇒$225、Key Bancは$220⇒$280、Oppenheimerは$225⇒$250といった感じです。こういった事からも私も知りませんでしたが、昨年末から株価は上昇を続け、直近1年では結局-13%の下落となり、S&P500は-10%だった事からもS&P500と並ぶような結果を出しています。これは直近の決算発表前の数字になるので、決算発表後となると更にパフォーマンスは良くなります。

NvidiaのCEO Jensen HuangはAI ChatbotのChatGPTはコンピューティングにおいて今までで一番素晴らしい出来事の一つと言っています。これはプログラミングの困難な作業を自動化し、生産性を向上させることで、テクノロジー業界に革命をもたらす可能性があるのです。投資家目線で言うと、こういった急成長しているテクノロジーにとってGPU(画像処理半導体)は重要な役割を果たし、GPUのリーディングカンパニーであるNvidiaにとっては非常に有利になるのです。Omdia(オーバム:イギリスの市場調査会社)はNvidiaはAIプロセッサー市場における80%という驚異的なマーケットシェアを誇っていると言っています。そしてChatGPTのプラットフォームではAIモデルの学習の為に10,000個のNvidiaのGPUが使用されており、もしこのテクノロジーが革新的に成長が期待できる場合、長期的な売上成長と多様化の推進力なると考えられます。

NvidiaのGPUはパソコンゲームだけでなくクラウドコンピューティングで持続的な成長を見せ、AIは将来的な期待ができます。クラウドコンピューティングの市場規模は2021年に$368.97billionと言われており、2030年までの平均性年間成長率は15.7%と言われております。そしてAIにおいては始まったばかりの今では市場規模は$136.55billionとなりますが、2030年までの平均年間成長率は37.3%と言われています。

これまで良い事ばかり言ってしまいましたが、1点だけ注意が必要です。NvidiaはクラウドコンピューティングとAIビジネスに今後注力しますが、ゲーミング部門における売上減少は改善されていません。2022年のGPU全世界出荷はパソコン市場の悪化を受け42%減少しています。これによりQ3のゲーミング部門の売上は約51%減少して$1.5~1.6Billionとなっています。それに対して競合他社であるAMDは市場規模を拡大させ、Intelは2022年にGPU業界に参入、Nvidiaだけがシェアを失っているとも言えます。但し兆しとしてはパソコン業界におけるインフレ着実には改善されており、Nvidiaの市場における独占的な立場はアドバンテージとなります。

NvidiaはクラウドコンピューティングとAIに注力し、GPUの立場は不安定になるかとも思われますが、時間が経てば市場の成長により改善されます。そして株価は長期投資という意味で納得が出る結果になると思われます。

これが私が考えるNvidia株が買いだという理由になります。


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