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Google株12%の大暴落!原因と今買うべきなのかを解説します‼

今回はGoogle株について解説したいと思います。Goolgeは説明するまでもないですがインターネット関連のサービスと製品に特化した企業でAlphabetという会社の子会社になります。検索エンジン、オンライン広告、クラウドコンピューティング、ソフトウェア、ハードウェア事業を展開しています。
そんなGoogle株ですが2023年2月8日から9日にかけて約$108⇒$95.46と約12%も大暴落しました。今回は何故Googl株がここまで大きく値下がりしたのか、今後はどうなるのか、買うべきなのか、について解説したいと思います!!

①     Google株が何故大暴落したのか?

IMAGE SOURCE: GETTY IMAGES.

まず何故今回Google株がここまで大暴落してしまったかというと、皆さんもご存じかもしれませんが、GoogleがMicrosoftのChatGPTに対抗する為にBardという新しいAI検索ツールを発表した為です。Bardとは会話型AIサービスで、ウェブから得た情報を活用し、LaMDA(2021年に開発した対話アプリケーション用言語モデル)によりユーザーに対し「最新で質の高い応答」を提供できるという物です。ライバルに対しての対抗処置を取るまでは良かったのですが、このBardの広告において間違えた内容で検索に対して回答をしてしまったのです。具体的には“what new discoveries from the James Webb Space Telescope can I tell my 9 year old about?”: 「9歳の子どもにジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が最近発見したことを教えるとしたら何がいい?」という質問に対してBardが3つの回答を出すのですが、その3番目の回答“JWST took the very first pictures of a planet outside of our own solar system”:「初めて太陽系外の惑星の写真を撮った」と回答しているのですが、この回答が間違っていたのです。太陽系の外の惑星を世界で初めて捉えたのはヨーロッパ南天天文台がチリに建造したVLT(Very Large Telescope)でした。今回の騒動により会話型AIがウェブ検索をするにはまだ早いという事を証明してしまい、誤った情報を大量に作りだされてしまう可能性があると指摘されてしまったのです。
個人的にはそもそも何故こんな訳の分からない質問を広告として使用したかの意味も良くわかりませんが。。

因みにライバルであるMicrosoftのChatGPTは2カ月でユーザーが100million(1億)まで達成し歴史上消費者向けインターネットアプリの中で最も急成長しています。しかしそれに対してGoogleは少ない労力で1billion(10億)のユーザーを既に数年前に達成しています。ChatGPTとは違いGoogleは既にユーザーを獲得している為、既存の検索ボックスへの入力を続ければ良いとNvidiaのAI検索研究者からも意見が出ています。確かにGoogleが会話型AIサービスにこだわる必要はない気もしますが、いずれにしても今回大きく株価を下げてしまったのはGoogleのBardが広告上で間違った回答をしてしまった為です。

②     今後はどうなるのか?

IMAGE SOURCE: GETTY IMAGES.

今後のGoogle株はどうなるかという所ですが、やっぱり一番はMicrosoftのChatGPTとのバトルです。Microsoftには検索エンジンで2番目に有名はBingというものがありますが、モバイル機器におけるシェアはほぼゼロで、デスクトップにおいては10%以下のシェアになります。検索エンジンのマーケットにおいては全体で3%程度のシェアとなり、それに対してGoogleは93%のシェアを確保しています。Microsoftは$10BillionをChatGPT/OpenAIに投資し、Bingに会話型AIサービスを導入する事によりEdgeユーザーにChatGPTを使用できるようにします。この発表によりMicrosoftの株価は5%上昇しました。

対してGoogleは4billion(40億)のユーザーが世界中におり、更にGmail、Google Drive、Google Calender、Google Pay等を使用しています。これまでGoogleを使用していた習慣をMicrosoftが変えることは難しく、特にGoogleのBardがChatGPT並みに結果を出す事ができれば尚更です。Alphabet/GoogleはDeepMindという会社を10年以上前に買収しています。このDeepMindという会社は世界最高峰のAI研究企業であり、エンターテイメントの側面でも様々なツールを開発しています。例えばAlphaGoという製品はプロの囲碁棋士に勝利し、AlphaFoldという製品ではAIを使用してバイオサイエンス市場向けに2億以上のタンパク質構造を予測することができます。DeepMindはAlphabet/Googleの製品に既に何年も前から組み込まれており、Bardにおいても良い効果が期待できます。その為GoogleのChatGPTに対しての立場も決して弱いという訳ではありません。

結局MicrosoftとGoogleどちらがこのAI戦争に勝利するかという事は現時点ではわかりませんが、消費者がこれまで何十年も培ってきた習慣と今回のChatGPTに対しての迅速な対応(失敗はしてしまいましたが)によりGoogleが勝利するのではないかと私は考えています。

③    Google株は買いなのか?

IMAGE SOURCE: GETTY IMAGES.

ではそんなGoogle株は買いなのかという所ですが、私は買っても良いと考えます。ってか私自身200万円分位持ってるから上がってもらわなければ困る!というのが正直な所。今後も期待できる理由をいくつか上げたいと思います。

まずはGoogle Cloudです。Googleの売上は前年対比で約3.6%下落していますがCloud部門においては32%上昇しています。まだ黒字事業ではないですが、着実に改善されています。2023年中には黒字化になると経営陣もコメントをしております。クラウドコンピューティングは、2030年までに1.6Trillion(1兆6000億ドル)に達するという予測があるほど巨大な市場機会であり、Googleがこの分野の成長を続けることは非常に重要です。更にGoogle Cloudが収益源の大きな部分を占めるようになると、広告費ではなく、サブスクリプションで運営されるため、経済が不安定な時代にも安定したビジネス展開が可能になるのです。

次にMicrosoftのChatGPTの対抗についてです。確かにChatGPTは過小評価はできませんが、会話型のAIはまだ完璧ではありません。しかし、もしChatGPTが使える段階になったとしても、GoogleからBing(Microsoftの検索エンジン)へユーザーが乗り換える条件として、Googleよりも遥かに良いサービスが提供される必要があります。しかも、ChatGPTを搭載した新Bingの初回起動はマイクロソフトのEdgeブラウザに限定されており、そのハードルは更に高くなってしまいます。色々な記事に記載はありましたが、やはりChatGPTが使えるからと言ってユーザーにとってGoogle⇒Bing/Edgeへの移管はそれなりの代償が求められます。ましてやGoogleでChatGPTと同等レベルまたは若干劣る程度でBardを使用できるならばわざわざ別の検索エンジンを使用する事もないかと思います。

最後にインターネット上の広告市場がまだまだ成長しているという事です。Googleの2022年の広告による売上高は$225Billionで世界のデジタル広告市場の約29%を占めています。AmazonやTikTokのような現在はシェアの低いライバルが急成長しているのは確かですが、世界のデジタル広告市場は2027年に$1Trillion(1兆ドル)を超えると予測されており、まだまだ時間をかけて収益を上げるチャンスが十分に残されているのです。更に世界のデータ量は2年ごとに倍増しており、まだインターネットを利用していない人が世界で約30億人いるという事実もあります。これはGoogleにとって明らかにインターネット事業は収益が見込める事業である事を意味します。Googleはこれからも重要なサービスを個人、企業、政府へ提供され続けると思われます。

これが私がGoogle株を買っても良いと考える理由になります。


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