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うちの業界のお恥ずかしい話 ~国際女性デーに向けて~


3月8日は国際女性デーです。
SDGsの目標5でもジェンダーの平等が明確に定められており、女性の社会進出は、今やビジネスにおいても重要なテーマとされています。

というわけで、本日の各報道でも様々なジェンダートピックが掲載されていました。
ビジネスの世界での女性比率といえば、なんといっても女性役員の割合です。
コーポレートガバナンスコードにおいても、多様性は1つのキーワードとされています。
女性の取締役の比率は、少しずつ増えていますが、増えているのは社外役員ばかり、というのはよく聞く話です。

日本経済新聞「生え抜き女性役員、ようやく増加 世界水準は遠く」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFE264ZX0W1A220C2000000/

と、ここまでは偉そうに申し上げてしまいましたが、ここからは我々の業界のお恥ずかしいお話です。

男女共同参画局によると、平成27年12月時点での女性の裁判官が20.7%、検察官(検事)が22.9%、弁護士が18.3%ということです。
同局のサイトでは、女性比率が「着実に増加しており」なんて書かれているのですが、そもそも男女比は1:1なはずですから、20%前後というのはおかしな話です。
なお私が司法研修所にいた頃は、もう少し女性の割合が多かったと思います。現在も研修所の女性比率は上記よりは多いようで、今後は若干マシになるかもしれません。
(マシにするには、まずは弁護士業界のブラックな職場環境を何とかしないとどうにも…という愚痴はございますが、その点はまた…)

ただ、少しはマシ、と言うのは今後の法曹人口の話であって、現在の裁判所のトップつまり最高裁判所における判事の割合は、お話にならない数でございます。法曹界の者としては恥ずかしい限りでございますが、この辺りについては、私などよりも元最高裁判事の女性の方のお話をお読みいただければと思います。

東京新聞「最高裁判事15人のうち女性は2人だけ 司法の場にもジェンダー平等を 元最高裁判事の桜井龍子さん」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/90096

弁護士 野村彩(のむらあや

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