見出し画像

部員だけで管理する独自会計を作って練習環境を充実させた

顧問の横領疑惑

高校時代の吹奏楽部は顧問は指導はせず、生徒だけで自主的に活動するスタイルだった。顧問が部室にくることは滅多にない。

みんなから集める部費の会計は部員のみで管理し、顧問が管理している通帳もあると聞いていた。この会計は顧問の管理下であった。

ある時、備品や楽器が買えないのはどうも顧問の先生が横領・着服しているからではないか、という疑惑が出た。実際はそんなわけはなかったが、備品や環境を良くしていくためにはどうしてもお金が必要である。

そこで、考えたのが、定期演奏会のパンフレットのスポンサーの数を増やすことだ。

スポンサー16万円分新規開拓

小さい広告枠5,000円、その倍の大きい広告枠10,000円。
大きい広告枠は1ページに4枠入る。
定期演奏会のパンフレットのスポンサー広告枠はそのように値付けされていた。

例年同じようなスポンサーで同じボリュームで毎年集めていたのですが、お金が必要!ということで、定期演奏会のパンフレットを紙にして1枚分(=4ページ分)増やしたのだ。

印刷費用は若干増えるが、16万円分の増収になる。

それを目指して、営業をしていきます。
ボクたちは、スポンサー獲得のために商店街に飛び込み営業に出かけていた。当時男子高校生だったので、正直、女性向けのお店みたいなところには超入りにくかった。でも勇気を持って(一人でなく二人で)、飛び込んでいって、なんとか、昨年より増えた16万円分の枠を埋めたのである。

粉飾決算

定期演奏会が終わって、間もなくその決算を出すわけだが、ここの数字は絶妙に改ざんして、顧問に提出した。
そうすることにより、部員だけで管理出来るお金をこっそり持つことが出来るからである。

その隠し財産的な独自会計は、ドラムセットのバスドラムの中に出納帳と財布と一緒に保管した(今でもこの伝統続いているのか、気になる)。

顧問から独立した、自分たちが自由に決めて使えるお金になったのである。

事実上、部活運営も自主的に顧問の指導もなく生徒だけで独立して運営していたので、会計もこのタイミングでひっそりと独立した。

アンプやチューナーを買った

そして、これまで買えなかったものを買っていった。
顧問は部室に来ないし、備品も把握していないのでバレない。

こうして、生徒である自分たちだけで、お金を集め、管理し、使うという独立会計が出来ていったのである。

この一連の流れが正しいか否かは議論の余地はありそうだが、部員たちだけで、考え行動して実績も出したというのは、今でも誇りに思っていいと思っている。

この記事が参加している募集

読んでくださり、ありがとうございます。