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黄金町バザールに行ってきたよ

会期も6月9日までとなった横浜トリエンナーレのボランティアに引き続き参加しているのだが、この日やっとボランティアのあと、全く同じ時期に開催されている「黄金町バザール」というアートフェスタに行くことができた。
こちらは横浜トリエンナーレとは違い毎年開催されている。存在は知っていたが今回初めて来ることができた。会期終わりギリギリに。もっと早くくれば良かった!

かつての赤線地帯、風俗街でもあった黄金町をアートの街にしようというプロジェクトで、2008年から始まっている。京急線の黄金町と日の出町の間の高架下とその周辺の建物がアート展示の会場となっているのだ。
黄金町も日の出町も、子どもの頃から「1人で行ってはいけない」と言われて育った。市で一番大きい図書館が日の出町にあるのでよく利用していたが、やっぱり怖いなぁという気持ちがどうしても捨てきれなかった。しかし、この黄金町バザールで「黄金町と日の出町はアートの街でもあるんだ!」とわかってなんだか嬉しくなった。国際交流の街でもあるしおしゃれなカフェもある。そして大岡川の流れがゆったりとしていて美しい。
あーーーなんで今まで来てなかったんだろう。もっと早くくれば良かった。ちゃんと黄金町のアートプロジェクトについても調べておけば良かった。

まず尋ねたのが竹内化成ビルの安部泰輔さんの展示。展示というか安部さんご自身が期間中ずっと滞在して作品を制作なさっている。

常にアーティストさんご本人がミシンをかけてぬいぐるみを作っているのだ。このぬいぐるみたちはぜんぶ販売されている。

古着を用いてぬいぐるみを作ることで、地域の人が着ていた古着に新しい意味を与えることになる。猫をモチーフにしているのは野良猫の目線で黄金町という街を問い直すから。
また、「黄金仏」は1日ひとつ何かを日記のように作るとしたときに「一日一仏」という考えから仏様を作ろうとして始めたプロジェクトだそう。
仏様に馴染みのない信仰、文化の人でも「食べ物に感謝する」ことは同じだろうから、仏様と食べ物を一緒にぬいぐるみにしているそうだ。

ひたすら可愛いし元気になれる作品だった。

やってきた人とアーティストがコミュケーションを取れる場を作ることもアートの一つだし、黄金町という町に新しく意味を与えている気がした。

私も『コガネモン(小)』をひとりお迎えした。横浜トリエンナーレの会場の方では安部さんが「ヨコトリくん」という横向きの鳥のぬいぐるみを売っているのでそれも6月9日の会期終了までに絶対買うと決めた。

会場を出て黄金町の展示会場を巡ると、本当に猫が暮らしている。

あーーーもっと早くくれば良かった!チケットは会期中何度でも使えるらしい。

その他、黄金町の狭い路地にある建物群に展示されているアートを見た。

2階にある氷が溶けて水になり、

1階にあるドラム缶?を鳴らす作品。とてもリズミカルな水滴の音がする。こういうの大好き。

あと、この作品のある会場はリアルすぎるほどにクリーニング屋さんの看板が出ている。クリーニング屋さんではない。現代アートの展示会場である。こういうの好き。

黄金町付近の高架下にもアートが展示されている。

本間純さんの作品には
"20世紀以降の美術に影響を与えたマルセル・デュシャンのレディメイドオブジェを模したモチーフから始まる連鎖は、周囲の環境とも関係しながらやがて台座とともに地中へと消えていく"
というキャプションが添えられている。物体が消滅しながらいろいろな年代や地域の物体に接続しつつ最後は地中に消えていくんだって!好き!!

さとうりささんのはちきれんばかりのバルーンも良かった。

最後はかつて本当に赤線として使われていた建物内に展示されているアートを見た。狭い部屋にそれぞれのアーティストがコンセプトを考えて作品を展示している。

全部見切れなかったのが本当に悔しい。来年もあるならまた来たい。
黄金町、こんなに魅力のあるだったのか。普通におしゃれなカフェもあったしまた来たい。
今回横浜トリエンナーレのメイン会場、横浜美術館から黄金町まで歩いたのだが、途中迷ったこともあり1時間ほどかかった。良いウォーキングにもなった。道中伊勢佐木町付近で見かけた紫陽花も綺麗だった。

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