身に覚えがないりんごは食べない世の中

昨日の夕方頃、突然家のインターフォンがなりました。
宅急便が来る用事はなかったし、あれ?と思い、インターフォンの外を確認すると、見知らぬ年配の女性が一人...。

宗教の勧誘...!?

と身構えた私はドアを開けませんでした。

すると間もなくして、ドアの向こうでなにかビニール袋のようなものをガサゴソする音が。

何しているのかわからないけど怖い...汗

と思ってしまい、結局その時はそのまま仕事に戻り放置。
その後しばらく経ってから、仕事から帰ってきた嫁ちゃんが確認してくれました。

「りんごが入ったビニール袋がかかっとったよ」

と、袋を見せてくる嫁ちゃん。
そこには確かに、甘い香りのりんごがごろごろ。

置き去られたりんご

おそらくただの部屋間違いだったのでしょう。
どこか別の部屋の息子、娘、孫、などにりんごを持ってきてインターフォンを押したが、誰も出てこないので仕方なくドアにくくりつけて帰った。

きっとそんな感じなのだろうと嫁ちゃんと話し、
最初は真上・真下の部屋に聞きに行こうと思いました。

しかし、全く見当違いな可能性も大いにあるので、
事情を説明した紙を袋に貼り付け、アパートのエントランスの目立つところにおいてきました。

せっかく美味しそうなりんごなので、

あ、うちのおばーちゃん、別の人のお宅に持ってっちゃったんだね〜

と、そのりんごを本来もらうべきだった人が回収してくれれば良いなぁと思います。

身に覚えがないりんごは食べない世の中

もしインターフォンがない時代だったら、
女性は家のドアを叩いて、○○ちゃーん とか
自分の家族に呼びかけたのかなと想像すると、
人違いですよ〜と教えてあげられて、
りんごは本来の行き先にたどり着けたかもしれません。

もしインターフォンにカメラが付いていない時代だったら、
自分が頼んだものではない宅急便が届いたのかもとか、
自分に用事がある可能性を考えてドアを開けていたかもしれません。

そうすれば女性はすぐに部屋を間違えたことに気が付き、
りんごは本来の行き先にたどり着けたでしょう。

そして一晩たった今、りんごはまだエントランスに置かれたまま。
未だ回収されていません。

このまま誰にも持ち帰られず腐ったらどうしよう。
腐らせてしまうくらいなら私が食べようか...?

と心配になり、嫁ちゃんに相談したところ、ダメだと言われました。

美味しそうな普通のりんごに見えるけど、
変なものが注入されてるかもしれないし、
食べたと分かったら法外な料金を請求される変な詐欺かもしれないし、
得体の知れないものは食べないほうが良いのだと。

たしかに...?

現代、テレビやインターネットで流れるニュースを見て、
そんなことがあるのかと、
変な詐欺やその他諸々の危険を事前に認知し、
警戒することが出来るようになりました。

カメラでインターフォンの外を確認し、
応答しないことを選択できるようになりました。
安全のため、知らない人が写っていたら絶対に出ないと決めている家庭もあります。

でもしばらく前の時代の、特に田舎なら、
誰かからのおすそ分けかね〜と、
普通にいただいていたかもしれません。

私は今のなんでも便利な時代が好きですが、
昔はよかったという人の気持がわからなくもないのかなと、
りんごを巡って考えた今日でした。


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