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【コラボレーターの仕事術】自分らしく綺麗に生きる人をひとりでも多く 株式会社フォルテ代表取締役 三宅 志穂

今回インタビューさせていただいたコラボレーターは、株式会社フォルテの代表取締役 三宅 志穂さんです。

三宅さんは、花王やロレアルなどの大企業で香り開発や化粧品のパフォーマンスを高めるための研究に注力した後、スキンケアブランド『穂 mi.no.ri.(みのり)』の企画から販売などを行う、株式会社フォルテを立ち上げました。
年齢や性別も関係なく「人それぞれの“自分らしさ”を大切にするブランドでありたい」と語る三宅さんの素顔に迫りました。

■楽しく過ごせる人を増やしたい


ーー今に至るまでの経緯やきっかけをお聞かせください。

三宅さん(以下、三宅):
株式会社フォルテは、スキンケアブランド『穂 mi.no.ri.』の企画から販売、他社のモノづくりに関わるコルサルティング、カフェ経営の3つを事業の柱としています。

小学生のときから実験が好きで、スペインで過ごした中学・高校時代は週6日で実験、大学時代も化学を専攻して基礎研究をしていました。

スペインでの生活を機に、身の回りにあるものが、自分の母親を含む世の中の女性を支えているという実感が強くありました。当時のスペインでは日用品や化粧品の品質が日本とは違い、箱がつぶれていたり、中身が漏れ出していたり、大容量で使いにくいものが多かったりと、親が商品選びに苦労していた姿がとても記憶に残っています。

そのため、お客様が日ごろ使うもの、生活をより豊かにするものを自分のバックグラウンドを生かして仕事にしたいと思い、大学院を卒業後に『花王』に入社しました。

配属されたのは、香料開発研究所の中でも柔軟剤などの香りを開発する部署。脳科学・化学の知見を踏まえながら、いかにお客様が快適に過ごせるかを考えて商品を開発していました。また、香りのトレンド研究にも携わり、4・5年後の香り戦略立案などをしていました。

それから「日本人として海外の研究者のなかでチャレンジしてみたい」と思うようになり、『日本ロレアル』に転職。5〜10年後の商品開発に活かせる化粧品技術の研究をしていました。

どんなに良い技術であっても、そのまま商品が売り場に陳列できる訳ではありません。大企業の宿命ですが、世界中どこに行っても買える一方、ビジネスモデルに伴う流通費・広告費・人件費は決して小さくなく、中身にかけられるコストは限られていました。そこに研究者としての葛藤がありました。

私自身、大学時代は肌がボロボロで、ドラッグストアに置いてある商品をいろいろと試しても良いものが見つからず、皮膚科に行っても良くならず、とても辛かった時期がありました。研究室レベルの良いものを届けられれば、昔の自分のような悩んでいる人を一人でも減らせるんじゃないかと思った反面、大企業にいる限りは難しいように感じていました。

年齢や性別を問わず、健康でない状態や、自分のありたい姿から離れていると、人と目を合わせられなかったり、自分らしさを発揮することが難しかったりすると思います。大企業のようにたくさんの人に届かなかったとしても、健康的な素肌を手に入れ、自分らしく楽しく過ごせる人が1人ずつでも増やせればと思ってフォルテを立ち上げました。

■販路を広げていく苦労


ーー苦労した点と、どう乗り越えてきたかを教えて下さい。

三宅:販路を広げていくことは苦労しました。フォルテを立ち上げるまで、研究所で研究しかしたことがありませんでしたから、最初は目の前の人に『穂 mi.no.ri.』の良さを話すことすらできず、まったく売れませんでした。

今でこそ『BtoC』という言葉を聞きますが、当時は問屋さんとのお取引が常識。「問屋を飛ばして、ダイレクトにお客さんに販売することはみんなにとって良いことじゃないから協力されないよ」とか「こんなものは10倍に薄めて売ればいいんだよ」など、厳しいことを言われて泣いて帰ったこともあります。

より多くの人に良い商品だと言ってもらえるように、ただただ動いてきました。不思議なことに、本当に辛くてもうやめなきゃいけないか…と思うタイミングに、お客さまから「この化粧品に救われました」と会社の代表電話に電話がかかってきます。そういう人がいる限り、続けなくてはいけないと思って今も模索しています。

■自分らしく綺麗に生きる


ーー今後のビジョンについて教えてください。

三宅:創業5年目を機に会社のビジョンを見直し、「自分らしく綺麗に生きる」という言葉が出てきました。これまで明確に言語化できていなかったものが、しっかりと表現できたと考えています。

年齢も性別も関係なく綺麗を叶えていく、人それぞれの自分らしさを大切にするブランドであり、会社でありたいと思っています。去年の内定式では、新入社員に「自分らしさを表現する好きな格好で来なさい」と伝えましたね。今後はブランドの様々な展開でビジョンを伝えられるように、さらに進化していきたいです。

▼ワクセルコラボレーター
株式会社フォルテ 代表取締役
三宅 志穂

中学・高校をスペインで過ごし、帰国後、東京大学・大学院にて化学を専攻。修士課程修了後、某大手日用品・化粧品メーカーの香料開発部門で研究者として基盤研究から100億円ブランドの立ち上げまで幅広く携わる。数百種以上の香水と天然・合成香料を操る経験を積んだ後、某外資系化粧品へ転職。応用研究、大学との共同研究、フランス勤務を経て独立。株式会社フォルテを設立し、スキンケアブランド穂 mi.no.ri.を展開。
 
■代表作・主な実績
2017年 DRESS連載
 
会社HP:株式会社フォルテ

Instagram:穂 mi.no.ri.

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