R-1グランプリ2022体験記

お世話になっております。

どくさいスイッチ企画という名称で一人コントを行っています。

この度、R-1グランプリ2022に出場し、準々決勝で敗退しました。

R-1にどのように臨んだのか、何を考えていたか、どう感じたかを、以下に書きます。



ステータス

2011年を皮切りに数回R-1に出ました。

二回戦に数回進出し、いずれもそこで敗退しました。

最後に出たのはおそらく2014年です。

今回は8年ぶりの挑戦となりました。

1回戦に出るまで

いかにして2分のネタを作るか、に注力しました。

ゼロから新ネタを作るのは大変なので、手持ちのネタを2分に圧縮することにしました。

難航が予想されましたが、いざ編集してみると意外とすんなりいきました。

元の3分ネタに無駄なセリフが多かったのかもしれません。

完成した2分ネタは「探偵」と「病院にて」の2本です。

幸いにも12月に数回、ライブでネタを試す機会を与えていただけました。

アンケート等で見る限り、好評だったのは「病院にて」のほうでした。
ただ、初見のインパクトと笑い所の数、過去に経験した一回戦の空気、
さらに一回戦の会場の広さ(後述)を勘案した結果、「探偵」を上演することに決めました。

1回戦当日

1/4に朝日生命ホールで行われた大阪予選に出場しました。

地下鉄の淀屋橋駅直結の会場で、周辺にはオフィスビルしかありません。

集合時間よりだいぶ早く着いてしまい、喫茶店で時間を潰しました。

出番はEブロックでした。

事前にフォロワーの方から「見に行く」との通知をいただき、かなり勇気が出ました。
また、同じブロックに顔見知りの方がいたこともかなり助けになりました。

まず大部屋の楽屋に待機し、そこで着替えなどを済ませました。
出演順は楽屋に掲示されている紙で知りました。

私の一つ前の出番の準新作さんが、パソコン、モニター、モニター台を持ち込んでいました。
すごい設備だったので思わず「自前ですか?」と話しかけてしまいました。

出番前にまとめて出演者が呼び出され、舞台袖の待合室に移動しました。
私の舞台衣装はカッターシャツにネクタイにメガネなのですが、
ほぼ同じ格好の人が4、5人待合室にいて、変な感じがしました。

出番前5人目くらいで舞台袖に移動しました。

過去に出た1回戦と比べ、朝日生命ホールはかなり広かったです。
事前に「声が響かない」「ウケているか分かりづらい」
「審査する方は後ろのほうにいる」と伺っていたので、
とにかく大声を出そうと心に決めていました。

準新作さんはばっちりウケていました。

舞台に出て初めて客席が見えました。
200人くらい入る会場でお客さんは20人くらいだったと思います。

予定通り「探偵」を上演しました。
出だしで少しグダつきましたが、以降はノーミスで完遂できました。
体感でウケたのは2カ所でした。

「笑い声は聞こえたが、ウケたとは言い難いな」と感じました。
悔しくて梅田まで歩いて帰りました。

結果は当日の夜10時半に出ました。
予想に反して合格していました。
たくさんの知り合いと準新作さんが合格していて、それも嬉しかったです。
急いで2回戦の希望日程のメールを打ち、寝ました。

2回戦に出るまで

どうせ今年も敗退するだろうし、ネタを変えるか迷いました。

せっかく2分にした「病院にて」を披露したいという気持ちもありました。

ただ、調整のつもりでライブにかけたところ、厳しい反応をいただいてしまいました。

完成度を勘案した結果、1回戦と同じ「探偵」で押し切ることを決意しました。

2回戦当日

1/16に朝日生命ホールで行われた大阪予選に出場しました。

出順はBブロックで、集合は11時とかなり早い時間帯でした。

楽屋には漫才劇場所属の芸人さんが多数いて緊張しました。

また、フリップや顔ハメパネル、スクリーンなど大道具を使う人が多数いらっしゃいました。

出順はコウテイのシモタさんの直後でした。
もちろん会話は無かったのですが、気迫が凄かったです。

1回戦と同じ流れで楽屋→待合室→舞台袖へ移動しました。

シモタさんは序盤にも関わらずめちゃくちゃウケていました。

舞台に出て初めて客席が見えました。
お客さんは40~50人くらい居たように思います。

1回戦と同じく「探偵」を上演しました。
体感でウケたのは4カ所です。
これまで出場した2回戦の中では一番ウケました。
ただ、かなり序盤での出演ということもあり、ここで敗退だろうな、と思っていました。

そのまま梅田まで歩いて帰り(歩ける距離だと1回戦で学びました)帰宅しました。

結果を見るのが恐ろしかったので、できるだけ日常の業務を済ませ、
風呂に入ってからパソコンを開いたら、フォロワーの方から祝福のDMが届いていました。

アマチュアでの準々決勝進出者は私を含め3名でした。
(わっきゃいさん、福田八段さん、どくさいスイッチ企画)

ただ、タイムラインで見る限り、私よりウケて落ちたアマチュアが多数いるように感じます。
審査基準は本当に分かりません。


準々決勝に出るまで

楽曲の著作権の申請を忘れ事務局から電話をいただきました。
QRコードを記載したプリントを捨ててしまっており絶望しましたが、
フォロワーの方からコードを送ってもらい何とか事なきを得ました。
凛さん、その節は本当にありがとうございました。

準々決勝ではネタ時間が3分に増えます。
「探偵」は2分で完結してしまうので、別のネタをすることにしました。
候補にあがったのが「病院にて」と「Q」の二本です。

本来であれば可能な限りライブに出演し、ネタを試したかったのですが、
コロナ第六波の襲来に伴い、感染リスクを避けて2回だけ出演しました。
各一回ずつ試した結果、ウケとしてはどちらも一長一短で、決断には至れませんでした。

検討の結果、普通のコントだと埋もれるだろうと判断し、「Q」を選択しました。

それからは一日に4,5回ずつ、時間を測りながら練習をしました。

また、この間にアマチュアで準々決勝に進出した方々と、SNSを通じて交流ができました。
福田八段さんが出演するネタライブを観に行ったり(めちゃめちゃ面白かったです)
わっきゃいさんからDMをいただいたりしました(いつかネタを拝見できるのが本当に楽しみです)

準々決勝当日

2/3に漫才劇場で行われた大阪予選に出場しました。

出番はCブロックで、集合は18時半と遅めでした。
定時退社をすれば間に合う時間ではあったのですが、流石にしんどくて有給を取りました。

事前に栗尾さんから「漫才劇場の入り口は分かりづらい」と伺っていたため、偵察も兼ねて、漫才劇場の周りをウロウロしていたら、スタッフさんに声をかけてもらえて、入り口の場所を教えていただけました。

その後、会場近くのカラオケで練習と声出しをしました。
二回戦までと比べて、時間をつぶせる場所が大量にあってよかったです。

集合時間に入り口へ向かい、先ほどのスタッフさんに扉を開けていただき。
(お待ちしてました!と言ってくださいました)
業務用みたいなデカいエレベーターで6階に向かいました。

検温と申込を済ませ、スタッフさんの案内で漫才劇場の楽屋に入りました。
めちゃくちゃ広くて、100円の自販機が数台と電子レンジがありました。
「黒帯会議で見たことある風景だ……」と思ったら一気に緊張しました。
当たり前なのですが、プロの芸人さんがたくさんいらっしゃって、お笑い好きにはたまらなかったです。

待機していたら、スタッフさんに声をかけられました。
準決勝進出に備えて、全員の写真を撮るそうです。
準々決勝までいくと写真を撮ることになるので、皆さんご注意ください。
物心ついてから初めてレフ板の前に立ち、写真を撮っていただきました。
表情が3パターンくらいしかない会社員を撮って下さったカメラマンさん、ありがとうございました。

準新作さんと再会し、ご挨拶をさせていただきました。
自分のことを覚えてくれていて嬉しかったです。

Dブロックの方々が楽屋入りされて、ここで初めて、福田八段さんと会えました。
同じくアマチュアの方がいてくれる、ということが本当に心強かったです。

出番間際に呼び出され、階段を使って5階に下りました。
階段は舞台袖に直結していました。
舞台袖には20〜30人くらいのスタッフさんや作家さんがいて、静かにうごめいていました。
客席は見えませんでしたが、笑い声がかなり大きく聞こえました。

どくさいスイッチ企画の出番はCブロックの3番手でした。
一つ前の出番のさや香・新山さんが漫談で激ウケしていて、ほとほと感心しました。
声量とか間の取り方とか全然違うし、お笑いを仕事にしている人はやっぱり凄いです。
舞台袖で普通に笑っていたら、いつのまにか自分の出番になっていました。

準々決勝のお客さんは、これまで出たR-1で、いちばん温かかったです。
マンゲキの芸人さんでしか笑わない人たちだと思っていたのですが、そんなことは無かったです。
伝わりにくいところで見放さずに、最後まで関心を持っていただけた感じがしました。
ネタは出だしでつまずきましたが、以降はノーミスで完遂できました。
準々決勝用に調整した箇所が特にウケたので、やっていて嬉しかったです。
気持ちよく頭を下げて帰ることができました。

家に帰り、ツイキャスをやって、風呂を沸かしているうちに、結果が出ていました。

どくさいスイッチ企画は準々決勝で敗退しました。

準新作さんは準決勝に進出しました。嬉しかったです。

全体の感想

久々の挑戦で、自分史上最高のステージまでいけたことが嬉しいです。
色々なライブに出たり、たくさんネタを観たり書いたりしたことが、ここに繋がったのだと思います。
周りにいるたくさんのお笑いに関わるひとたちのお陰です。本当にありがとうございます。

漫才劇場は本当に素敵なところでした。
もう一度あの場所に立てるように頑張りたいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

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