ラグビーを配信すると感謝され、野球を配信すると興味を持たれる
ようやくタイガースが2勝目あげました。9回表、ジャイアンツの攻撃はとてもヒヤヒヤしましたよね。あと1人コールが鳴り響く中でも勝利を信じられませんでした。いやしかし、今年は本当に弱い。
死んだ父は、毎日タイガースの試合の中継をテレビで見る人でした。会社から帰ってくるとただいまの前に
「阪神勝ってる?」
と言うのが日常。休みの日もデーゲームをだらだらとみる。かといって、好きでたまらないというわけではありまけん。負けたら機嫌は悪いし勝てばご機嫌になるけれど、今で言う推しのようなものではなくて。ただただタイガースが生活の一部になっている。そういったファンでした。
スポーツと言うのは、誰の人生にとっても"必ず必要なもの"ではありません。不要不急の極みです。
週刊ひがしおおさかは、創設以来ずっとラグビーをキラーコンテンツにしてきました。特にライナーズは今や弊サイトのビッグコンテンツです。昨シーズンは公式戦の放映権を所得して、ライブ配信をして大変感謝されました。
今年は、野球の独立リーグに所属する06BULLSの中継を弊社が担当しています。試行錯誤しながらですが、今のところ2試合無事配信することができました。そして今日、J:COMの地域番組で06BULLSの映像を見ながら僕が試合の流れや活躍した選手などを解説したのです。
元々の知名度の差(もちろんライナーズの方が06BULLSよりも高い)かもしれませんが、06BULLSの中継では、感謝をされることよりも興味を持ってもらえる機会の方が多いのです。
ライナーズの中継→ライナーズを好きな人から感謝される
06BULLSの中継→06BULLSのことを知らなかった人から興味を持たれる
という構図。
配信する側の意識も違います。
中継前の打ち合わせ、ラグビーの試合の前ならほぼ僕が全てを決めていますが、野球ならみんなからたくさんの意見が出てきます。「点数はここが良いであろう」とか「こーゆー情報も必要なのでは」とか。
それだけ野球はみんなの日常なのです。
このような野球の状況は、タイガースファンとしてはとてもうれしいことです。しかしラグビーの世界に長くいる者としては、とても悔しいことでもあります。
ライナーズのことをより多くの人が日常と感じられるようにする。日常と非日常との境目だと感じられるよう、私たちメディアもできること以上のことを考えていかなければなりません。なぜならスポーツは人々の生活に起伏を与えてくれるからです。
今日のタイガースの試合は甲子園でジャイアンツとの対戦でした。佐藤輝明選手がホームランを打ったシーンなど、球場いっぱいにお客さんが歓声を上げています。
今年は本当に弱い。勝った今日でさえ、タイムリーは1本もありません。それでもたくさんのお客さんが詰めかけて、熱狂しているのです。弱くても満員になる。スポーツに関わる人の憧れでしょう。
優勝とまでは言いませんが今年もたくさんタイガースはファン楽しましてほしいものですね。
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