水たまりに映った電線が、水たまりが風で揺らぐ度に一緒に揺らいでいて
電波が通ってるみたいだった

ノイズキャンセリングイヤホンずっと着けてていざ外すとき、生まれて初めて外の世界の音を聞いた赤ちゃんみたいな気持ちになる

誰かとぶつかってしまったなら
「あぁすみません…」って言って
砕けた自分の欠片を拾い直せばいいのに

当たって砕けてもいい

雨の日は水たまりのおかげで
晴れの日は平らだと思っていた小さな道の凹凸に気付く

こんな世界の中で、みんなはどこで息をしているんだろう

母の日の翌日のある雨の日の午後

点字ブロックの横で、
折れて地面に落ちたカーネーションが悲しそうに雨に打たれていた

責任ってすっごい重そうな言葉
重量感が

目覚ましのアラーム音でかすぎて心臓が起きた

腰重すぎて1tくらいあるんじゃないか

脳内だけ涼しい