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痛みの感じ方を決める遺伝子の有無。

こんにちは
当院では、種類は多くないものの、細い柔らかい針と
ごっついしっかり目の針を用意しています。

ある症例として、格闘技を行っているクライアントA様。
ご依頼内容;指関節や手関節の運動の不良や違和感を
鍼灸治療でなんとかしたい。とくに練習中、肘をキックされてからの前腕の違和感が不愉快。

わたしは鍼師で、鍼灸院ですので、針しか出来ませんよとの確認も、「やってみたい」とのクライアント様からの返答。

施術を進めて、細かい確認作業と問答を繰り返し、
0.12の針から0.30のゲージの針に変更してみたいとの意向を受け刺針。
注意;このような施術を行う場合必ず、リスクの説明をし、クライアント様が受ける危険性の想像を行ってください。できれば同意書を作成してサインも頂くべきです。悪乗りで行っていい施術ではありません。

来院頻度の高い、ごひいきにしてくださるクライアント様でしたので、
同意のもと慎重な施術を行う。
経過は良好または、変化なし。
しかし、次来院時にはかならず内出血を起こし、見た目は悪い。
平謝りする私に、「前回と同じ感じの施術で、今回はここをもう少し重点的に、この筋肉のもう少し中側を狙ってください」とのこと。

ここでクライアント様との話題に上がったのがMEDICAL TRIBUNEの記事の中にある痛みの感じ方に影響を及ぼす遺伝子の存在。


私は、実は鍼灸の針も注射針もあまり好きではありません。
なので、このクライアント様が仰ることはほぼほぼ理解できませんし、
長く商売でごっついしっかり目の針を使用してきませんでした。
ただしかし、ごっついしっかり目の針を多用する鍼灸流派は日本で存在し、多くのクライアント様を抱えていることも事実です。

クライアント様の顧客満足をいかにリスクを回避して提供するか、
いかに自分自身の偏見を取り除き、クライアント様の心情に寄り添えるか、
そこが私の治療院の成長分岐点なのかもしれません。

注意;こういった症例に当たった場合はかならず、属長や責任者とカンファレンスを重ねて判断してください。施術家生命を脅かしてしまう事例になってしまう場合があります。施術はかならずクライアント様ペースで進め、紙面での同意の他に、細かい口頭の確認(しつこいと言われても)、動作確認を行ってください。出来ることならメディカル側のアドバイスも得てください。気軽に施術家の気まぐれで、行っていい施術ではありません。

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