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鳴尾記念~崖っぷち~


年間でハンデ重賞じゃない2000mのレースっていくつあるか知ってますか?

金鯱賞、大阪杯、鳴尾記念、札幌記念、チャレンジC。

牝馬限定戦を除くとハンデ重賞が8つあるのに対して5つ。案外少ないんです。大阪杯はGⅠ、金鯱賞と札幌記念は海外GⅠのステップレースで利用されるくらい「格のある重賞」。その隙間にあるのが鳴尾記念でこの重賞を使う馬たちには賞金加算や復活したいなどの様々な「事情」が渦巻き、宝塚記念のステップというより空き巣重賞と思っていいでしょう。

そんな事情を感じる馬がブラストワンピース。

3歳時にレイデオロを破って一躍グランプリホースの仲間入り。だけど、その後のGⅠでは連戦連敗。勝ったのは4歳時に内枠を引いた札幌記念に手薄なメンバーだった5歳時のAJCC。そこから1年以上、仕事をしてないことになります。気がつけばもう6歳。そろそろ結果を出さないと球団からクビ宣告されそうな立場にある崖っぷちのオッサン投手と近いものがありますね。

ブラストワンピースの最大の弱点はスピードが劣ること。大阪杯や天皇賞・秋で勝ち負けできるようなスピードは持ってないんです。

逆にこの馬の強みは後半5F勝負に強いという事。AJCCや札幌記念も同じようなラップを刻んで勝ってきました。遠い昔にはなるが3歳時に新潟記念圧勝したのもどれだけ長く脚を使えるか?の勝負でした。

鳴尾記念の近年の傾向を見ると、スタミナが必要で2000~2500mの重賞で速い上がりが使えた馬が活躍しやすいレースで実際、スタミナが問われて後半5F11秒台後半~12秒台前半ラップが続く展開になるケースがほとんど。昨年は8歳馬のパフォーマプロミスが勝ったがこの時も例年通りのラップ波形だったんです。

このラップ波形に適応している重賞のみ勝ってきたといっても過言ではなく久々に来た「勝てるレース」なんじゃないかと思います。


ただ一つ疑問点が。それは今年が中京開催という事。そこで先週同距離で行われた4鞍を調べてみました。

その4鞍の勝ち馬には共通点があって「脚が長くスタミナがある」という点。これは2・3着馬にも当てはまり、阪神コースで行われた近年の「スタミナが必要。2000~2500mの重賞で速い上がりが使えた馬が活躍しやすい」にリンクするので中京だからと予想軸を変える必要はないと思います。

相手関係はMTPを見れば一目瞭然で○ブラヴァスに対して5pt差離している「1強レース」。鳴尾記念のレース質、相手関係を踏まえると「仕事」を久々に出来るシチュエーションでしょう。

あとは当日のデキ次第。世間の予想はブラストワンピースは前走の心房細動が気になるのかオッズが甘め。デキていたら美味しい馬券だと思います。


◎ブラストワンピース


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